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高校野球のトレンド引退試合

公立高校でも最近はこんなことをするようになったようだ。

もう一つの最後の夏 背番号に届かず、6人が引退試合

私立の名門校のように野球ビジネスの学校は、部活動というより野球専門学校だが、

25年くらい前の都立校の野球部など、強いとしてもあくまで部活動という印象だ。

最近は、都立高校も推薦制度があり、かなり力を入れている高校がある。

こういう学校は、名門校と実力で好勝負をし、高校卒業後も野球で立身を目指す選手が多い。

このベンチ入りできなかったメンバーによる引退試合は、最近かなり多くのチームが取り入れている。

以前にもこのことについて記したが、(それはコチラ 2014年8月5日

引退試合をする目的は、これまで2年数か月厳しい練習を乗り越え、野球に打ち込んできながらも

最後の晴れ舞台に上がれる可能性のなくなった選手たちへの労いのために舞台を用意してあげる。

というのが、一番大きい。

と同時に

だれにでも平等に練習を課し、時間や場所、道具を全員で共有する野球をやっていては、

強くならず、勝ち残って行けないためでもある。

ベンチ入りを逃した選手はこの引退試合をはなむけに引退を告げられ、

これ以降はグラウンドでの練習は許されず、ベンチ入りメンバーの練習のサポートに回り、

自分の練習をすることはない。

これによりチームの意思は一方向を示し、 色んな人の思いを背負い、

戦う意識が芽生え、力になっていく。という効果を期待してのものだ。

能力や制限があるため、野球をする機会を平等にしない方が効率よく、

その方が結果、より喜びが多くの人にもたらされると考えられているから。

大きな目的は上の2点であるが、最近はそれ以上に親への配慮。という理由もあるかもしれない。

そうでなければ、引退試合はもっと早く行い、もっと早い時期にメンバーを絞り、

大会へ集中した方がいいように思うからだ。

もう、大会が目の前に来ているこの時期に、引退試合などの時間はもったいない気がする。

つまり、親への配慮が大きな目的であるため、夏になるべく近い時期で

背番号の発表のあった後に行っているのだろう。

東京ではここ5年以内に50校以上がこの引退試合を実施していると冒頭で紹介した記事にある。

日野高校と昭和高校は、私の生まれ故郷に程近いのでなじみが深い。

両校とも近年、野球で目覚ましい成果をあげている。

前述した高校部活動という域を脱しつつあるほどの力のいれようだ。

特に日野高校は、3年前、西東京で決勝まで進んだ。

大学日本代表に入り、今年のドラフト目玉の一人である桜美林大・佐々木も日野高校出身。

誰にも平等に同じ練習を課す全員野球では最高のパフォーマンスは生まれない。

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