世界陸上が9月に行われ、それを話題にしたことがあった。
2015-09-09のコラムだ。
そして、誰もが注視したあの事件に触れずにはいられない・・・
としていたが、触れずにいたので、それについて。
あの事件とは、ボルトに対してセグウェイでぶつかった
あれだ。
良い画を撮りたいカメラマンは、没頭してしまい、
自らの体が扱いに慣れていない道具に委ねていることをすっかり忘れ、
人類の可能性が詰まった体に突っ込んでいった。
恐ろしい出来事だ。
選手は、競技に集中できない運営の中にいることを知って、
実力の発揮に影響が出ることになった。
ひっくり返されたボルトが、カメラマンの失態に笑顔で応え、
二人のやりとりは、ユーモアたっぷりで素晴らしい。と、そこばっかり注目して
神対応がどうのこうのときゃーきゃー騒ぐ姿は辟易した。
これについて騒ぐ連中は、陸上そのものに
興味もないくせにうるさい。
事故の事実を忘れてはだめだ。
カメラマンの不手際もあるが、組織の運営の問題だ。
私は、この事件が起こる前からずっと思っていた。
「あんなものに乗りながら撮影して暴走しないのか」
「大丈夫か」
と懸念していたらやっぱり起きた。
神対応だのとキャーキャー騒いでいる場合じゃない。
取り上げるところが違う。
事件が起きて、もう辞めているかと思っていたが、
まだ、やっていた。
一旦反省して、使用の取りやめをするのが、誠意あるというもの。
その後、使用すると決めたならば、システム化しなければならない。
カメラマンの裁量に任せていては危険だ。
カメラマンはカメラのプロであるだけなのだから。
ボルトが軽傷だったから見逃されてしまったが、
大変な問題だ。