今井は、きれいなフォームから速球を、それもキレの良い球を投げるタイプ。
キレの良さで空振りをとる真っ直ぐを投げるので、この田村のような言い方になる。
ただ、この発言をした田村も高校時代は、名門・報徳学園で1年生から甲子園で投げていた逸材だ。
注目を浴びている高卒ドラフト1位の高い評価を
同じように能力のある田村のような選手から引き出せば、記事になると
マスコミに言わされた感がある書き方だ。
大器と噂されるピッチャーには、
「見たことない球」とか「こんなの高校生じゃ打てないよ」とか表現し、
ファンに「そんな球を投げるのか。へ～、そりゃ楽しみだ。見たことない球ってどんな球だ。」
という印象を抱かせる表現をよくやる。
それにもかかわらず、1年目に開花せず、そして時が経てば噂されることがなくなり、
人知れず、去っているというケースもよくある。
そうなるほとんどが怪我によるものであり、次は環境やレベルの変化にとまどい、
悩んでしまうことによる。
怪我をせず、楽観することが実力発揮に大事だ。
そしてこんな記事
鷹のドラ１田中正義が仰天キャッチボール 軽めでも…ドラ３九鬼「受けたことない球」
田村が「今まで受けたことのない球」と表現した今井と日本代表でバッテリーを組んだ九鬼が、
今度は田中の球を
「とにかく伸びがすごくて、どっしりきた。今井に重さが増した感じ。回転、勢い、重さと今まで受けたことのない球でした」
と表現した。
球の質というものが存在し、キレがよくホップする伸びてくるような球やドーンとミットに飛び込む球
と感じるものがあり、江川の球や藤川、伊良部といった速球ピッチャーの球質も
それぞれ違うと証言する打者が多い。
例えば、こういう特有の球質をもつ選手と隣りでキャッチボールをすると
同じ距離、同じスピードで投げて、相手に届くのもほぼ同時なのに
糸を引くようにスーッと落ちてこない球を投げる。
凡人が投げるとおじぎしたりするものだが、
こういう球質を持つ人が、
同じスピードで軽く投げても質の良い伸びるような糸を引くような球を投げる。
これが、キレの良い球。
