プロ野球選手はベテランの域に入ると、トレーニングの量は減って行く。
歳を重ね、若い頃と同じ量をこなしていたらケガをするということが大きな理由だが、
その必要もなくなるということが1番の理由だ。
若い頃、体が耐えられ、さらに成長が見込める頃は
どんどん厳しいトレーニングを重ね体に覚えさせていく。
さらに食欲旺盛で体の成長に伴い、技術の成長が可能となる。
それが止まったベテランは過度のトレーニングを必要としなくなる。
厳しいトレーニングが技術の向上に結び付くわけでは必ずしもない。
トレーニングの量=技術力のUPではなく、比例しない。
その感覚を長年の経験でわかってくる。
経験と慣れがトレーニング量より、結果を出すに必要だということがわかり、
さらにそれらが、最も大事なことだとわかる。
頭で意識しなくとも、その世界に長くいれば経験と慣れが勝手に染みつき、それが結果に結びつく。
そして毎年同じトレーニングを繰り返すことで体調を維持できれば、行ける!という感覚に至る。
体の成長が止まった今、体調がどのような状態だったら、それは筋肉だけに及ばず、
可動域、反応、目と言ったことまで含まれ、それらを数値や感覚で行けるという状態にできていれば、
どれくらいの活躍、成績、貢献ができると判断できることになる。
トレーニングの質は多少変わってくるだろう。
加齢とともに、違うやり方の方が体にいいという感覚もあろうし、
違うやり方でもっと効果がある方法を見つけるかもしれない。
では、その活躍できる体調を整えたら、次に何をするか。
去年と同じ成績、活躍をしていればいいと考えるか。それもあろうが、向上は常に目指しているのがプロ。
それをどこで可能とするかは分析や研究で行う。
体が動く状態にあるということの確信を得ることができれば、
事前の情報にあてはめて、体の動きを当てはめて行けばいい。
このピッチャーはこのカウントではここに投げ込んでくる。
このピッチャーがこの動きをすれば、次に来る球はこれだ。
このバッターはこの球には反応が悪い。
このチームはこの選手に気をつけて、勝負しなければ、1試合で2失点までで済む。
などなど、分析と研究に終わりはない。
高校生は短い期間に驚くほどの成長を見せる。
体と技術の成長とともに、時間は限られているとは言え、分析、研究も重要視すべき分野だ。
それがわかり、考え方が変われば、野球の見方まで変わり違う世界も見えて来よう。
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