よく野球を始めた頃、つまりは少年野球でチームを作る時、
大柄な奴がキャッチャーに回されることが多かった。
理由としては、身体が周りの選手たちよりでかいということで強い球を投げられる。
肩が良いということになり、そして大柄の中でもデブが選ばれ、
それは脚が遅いからだ。
野村はヤクルトの監督に就任した際、身体能力が高く脚の速い飯田が
キャッチャーであることに、どうにもイメージと合致しなかった。
キャッチャーの移動はサークル内と、走るのはバックネットまでとカバーくらい。
走るケースのほとんどで脚が活きるということがない。
飯田は何とももったいない、ということになりセカンドコンバート、
のちに外野コンバートとなり、野球史に残る名外野手となった。
古田がいたことも飯田がコンバートされたことの大きな別の理由としてある。
野村新監督の元、正捕手を誰に据えるかで競争があり、
ルーキーの古田が第一候補となった。
その古田も少年時代は太っていたそうだ。
ご多分に漏れずデブはキャッチャーとなったわけだ。
しかし、それだけの理由がこれまた野球史に残る名捕手を生んだことになる。
デブがキャッチャーは山田太郎の影響もあるのだろう。
キャッチャーはサークル内しか移動しない。
パスボールを取りに行くのは異常事態であり、脚が速くて早くに追いついたとしても
進塁一つを防げるわけでなない。
速かろうが遅かろうがワンベース与えるのは変わらなく、脚の速さは関係ないわけだ。
カバーには毎度、走るが、カバーが有効な機会はひと試合で一度もないことも
多いし、あってもさほど速さは影響しない。
小フライに機微に反応できるくらいが活きるケースかもしれないが、
これもそう関係ない。
ただキャッチャーは重要なポジションだから内野の中心を守るような、
いわゆるハイセンスの選手をわざわざコンバートすることもある。
一番必要なのは肩であり、刺すことができ、相手に走らせない脅威があるということだ。
そうなるとショートをやるような機敏に送球に移ることができる奴で肩が強い奴が
実はキャッチャーに最適となる。
チームのバランスを見て、一番うまい奴をあえてキャッチャーへ移すことも少なくない。
中学時代チームの中心だった選手が名門高校でハイセンスの選手が集まる中
キャッチャーへ回るということは多い。
ヤクルト内山は星稜高校で一年からショートを守っていた。
その後はキャッチャーをやり、ショートをやり、プロではキャッチャーも内野も
外野までもやっている。
元阪神・上本も二年生時、チーム事情からであろうキャッチャーを務めた。


