新庄が現役復帰を試みたのは退いてから14年が過ぎていた。
手を挙げる球団がなく、新庄の口から断念と発せられた。
バッティングに限ってはプロのレベルには程遠いものだった。
身体もゆるんでしまっているようだった。
トレーニングを続けてきて、体を作ってきたということだったが、
ユニフォーム姿からはかつてのハリが失われているように映った。
やはりこれが歳なのか。
ただ、新庄はバッティングでどうこうする選手ではなく、
頼みの綱は外野守備なのだから、そこがどれだけかつての輝きを
持っているかということになるのだが、バッティングと走りを見た限り
鈍いので守備も日本一を誇ったものと比べては残念なものとなってしまって
いただろう。
新庄は話題提供のためと楽しみに来ただけに思われる。
おそらく本気で復帰しようとは思っていなかったように思われる。
興味本位で手を挙げる球団はあるかもとは思っていただろうが、
本当に戦力として獲得に乗り出す球団はない、と自覚していたように思われる。
一流の選手は自分の現状を分かっているはずと思うのだ。
タレント商品価値の向上のために、この歳での再チャレンジを利用したように
思われる。
ただ、それはそれで楽しませてくれた。
新庄ほどの運動能力を持ったアスリートが長く離れ、50歳手前で
どんな動きをするのか、プロのレベルにどれだけ近づけるものなのか。
エンターテイナー新庄としての面目躍如だ。


