先日、阪神のマルテが1試合で4失策をした。
これに矢野監督は
「それにしても足、引っ張りすぎだわな。ホームラン以外、全部でしょ? それじゃ勝てるわけないよね」
このコメントから伝わるのは、怒ってはいるが激しさは感じない。
呆れはあるものの、ヘタな事がわかっている選手を使った自分が怒っているようじゃ仕方がないという雰囲気がある。
「あまりにも…簡単なミスというか、難しい打球じゃないんでね」とあるので、
いくらヘタでもそのくらいやってくれよ、という誤算がある。
阪神は12球団ワーストのチーム失策数が、この時点で79となった。
つまり、エラーが起きることは想定済みで、それ以外の方法で勝つこと、あるいは将来につながる
チームづくりをしているのだろう。
選手のエラーに監督は怒っても仕方がないのだ。
怒るということは責任転嫁であり、自分の能力の無さを堂々とさらけだし、恥じていないというようなもの。
チームの勝敗は監督の責任であり、選手のミスは監督の采配のせいなのだ。
使っていなければ、その選手に限っては、ミスは起きていないことになるのだから。
チームの勝敗は指揮官が責任を持ち、その上で球団の運営を明るいものにする責任は指揮官を任命した
球団フロントが負う。
選手はプレーを一生懸命やり、チームに貢献するよう努力することと、自分の選手としての
パフォーマンスに集中する。
それで、ダメな場合、勝敗やミスに関して責任はなく、それは監督にある。
選手はクビを切られるというリスクだけ負う。
したがい、今年、阪神は粛清の嵐となりそうな動向だ。
社長は辞任し、福留と能見と上本の退団が決まった。藤川も引退ではあるが、辞め時を
計っており、どのタイミングで引退がいいかということでこのタイミングを選んだ可能性がある。
現役にこだわれば、阪神は藤川を切っていたかもしれない。
そうはしたくない球団は藤川の名を汚さないよう、引退を勧告し、そうすれば阪神・藤川として
今後もそのブランドを球団が維持できる。藤川にとってもその方がいいという判断だったかもしれない。
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