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甲子園には魔物がひそむなどと大げさな物言いをする。
夏の高校野球は、高校生活最後の大会ということで地方大会を含めて精神状態が異常となり、
多くのドラマを生み出す要素を含むので、このような言い方になる。
そもそも、スポーツはドラマが起こるようになっており、それが楽しいから、やる方も見る方も飽きずに
長年続けられる。それを魔物の仕業として、さらに焚きつけているということだ。
昨夏は、魔物の存在は話題にならなかった。
中村の記録ラッシュや逆転の多い試合内容が高校野球ファンを喜ばせたので
魔物というよりドラマの女神がいたのでは。
日本文理は広島・堂林がエースだった中京との決勝で高校球史に残る追い上げを見せた。
一昨年は東邦と光星の試合で魔物が出たらしい。
精神的に未熟な高校生、
一発勝負で負けたら終わりの明日もない戦い、
大観衆の前で青春を賭けてやってきた成果を見せあう、
相対する両者が一心不乱に取り組む、という幾つもの要因がからんでドラマが起き、
それを魔物のせいとしているのだ。
プロは一発勝負でないので、星勘定をしながら試合をするため、このような状況に置かれない。
たとえ、敗退が決まっても翌年、チャンスが待っている。
大人のプロでも一発勝負になると未熟な面をみせる。
オリンピックでのGG佐藤は、極度の緊張からの失態だ。高校野球の魔物に似ている。
有限という仕組みがもたらす緊張状態はドラマになりやすく、それは心理面が大きく働く人間ならでは。
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