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あらゆる判定シーンに機械導入が加速していくだろう リクエスト制度導入Ⅳ

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ソフトバンク・中村の打球が試合後、間違いだったと謝罪があったが、

次はヤクルト―阪神戦でスリーフィートラインオーバーの判定が誤りだったという件があった。

 

このケースは、リプレー検証の対象でないため

従前のような監督からの抗議を現場では認めないということで一旦、終わった。

しかし、阪神としては納得いかず、重要な事と判断し、意見書を提出。

意見書を受け取ったからには、なんらかのアクションが必要となり、

回答において誤りを認めたということだ。

 

中村のホームランの時と違うのはスリーフィートラインという見えないものを判断するということ。

ホームランは、ポールの内側か外側かという事実を判断するのに対し、

スリーフィートラインという、しっかりとは線引きされていないものを判断するという

野球の不思議なルールに基づくものだ。

だから主観なのだ。

そうなると、誤りを認めず、突っぱねるという態度もとれたはずだ。

以前は、こういうケースでも威厳とか言ってなかなか受け入れなかったものだ。

 

もともと、不可思議なルールがいっぱいある野球。

同時はアウトかセーフか。

目に見えないスリーフィートライン。

手首が返ったらスイングとは書かれていないハーフスイング。

アピールがなければそのまま素通りというアピールプレー。

ボークも国際戦ではあまりに違う。

コリジョンだって主観であり、判断が難しい。

 

リプレー検証が浸透した今は、判定が覆ることに、審判団も戦っているチームも、ファンも

違和感がなくなった。

 

現時点ではリプレー検証が許されていない今回のようなケースでは、

審判協議の末、判定が覆るという向きにはなっていない。

しかし、リプレー検証採用のプレーでは覆ることも試合進行に通常の行為となった今は、

採用されていないプレーの異議にはどんどん意見書を出すことになるのでは。

だって、今の常識では覆ることもあり得るんでしょ。だったら、

おかしいものはおかしいと言うよ、と。

スリーフィートという主観の判定すら謝るのだから。

 

判定の間違いがクローズアップされる今は、

「審判に制裁を。」とか、「審判のレベルが落ちた。」とか、「誰々は、ひどい。」とか

審判非難が目立つ。

だが、審判の力量が落ちたわけではない。

一人の審判の加齢とともに判断が鈍るというのはあるかもしれないが、全体のレベルは落ちない。

それよりなにより、一瞬で判断する判定は間違える場合があるに決まっているのだ。

そこは仕組みの問題であり、1人の人間の責任ではないのだ。

それを解消しようと今は、機械導入という形でひとつの答えを出した。

これは、野球に限ったことでない。

この流れは加速していくことになる。

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