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選手特有のスイングに合わせたバットの選択とは

今年の2月にプロ野球がキャンプを行っている頃、沖縄へキャンプの取材に行った時のこと。

 

その少し前に、WBC日本代表が壮行試合を行った。

 

そこで使用した道具がホテルで展示されている機会があり寄ってみた。

 

バットやヘルメット、キャッチャー道具一式などが飾っており、その中でバットを興味深く実際に持ってみた。

 

長野のはグリップが細く、芯まで細いままで続きその分芯からヘッドまでが重くなっていた。

そして、長めのバットだ。

 

阿部のバットは長野より短く、重さもなかった。

 

井端のバットはつなぎの打者らしく短めでグリップはやや太め。

 

長野はややドアスイングだからインコースを打つのは難しくなる。

だからベースから離れて構えるのだ。

 

しかし

ヘッドが重いバットをドアスイングで、振れば球は飛ぶ。

ドアスイングとは、腰の回転とヘッドが一緒に回ってきてしまうスイングだ。

 

高橋ヨシノブは典型的なドアスイング。

井口もこの気がある。

平田は高校時代のバッティングは力任せのドアスイングだった。

プロでは絶対無理だと思ったのだが、

今はだいぶ変わり、彼は、体が頑丈で特に下半身がしっかりしている。

 

清原 リトル松井もドア。

鳥谷もかなりのドアスイング。

タフィローズもそうだった。

 

新庄や和田も一種のドアスイングと言っていいんだろう。

 

これに対して

バットを体に巻きつけるように打つのが、

坂本、落合。

 

阿部や内川、城島もこのタイプ。

 

そして、

つなぎの打者で右打ちのイメージがある川相も実は、このタイプでインコース打ちがうまかった。

 

いわゆる

昔の打撃理論において理想とされていた最短距離でバットを出す打ち方だ。

 

最近の打撃論は、必ずしも最短距離がいいとは限らないという人がちらちらいる。

 

古田や青木なんかは投球のラインに早めにバットの軌道を入れ、

バットが球に当たる確率を上げる打ち方を提唱している。

 

最短距離ではないね。

 

最短距離でバットを出すと、ミートポイントが一つなのに対し、

このラインに入れる打ち方だとミートポイントがいくつも存在するというのだ。

 

テニスの打ち方のイメージだ。

 

しかし

私は、はやり最短距離で出す方が、打ちやすいと思う。

 

古田の言うレベルスイングもダウンで打つというより

肩口からレベルに出せということなので

最短距離ではないということではないとは思う。

 

坂本なんかは耳元からバットが出てくるので、インコースがうまい。

 

ペッパー(一般的にはトスバッティングで浸透している)の打ち方だ。

 

この打ち方は肩の開きが早くなりがちなので、アウトコースの変化球についていけなくなる。

坂本も一昨年くらいまではアウトコースのスライダーを内野フライにしていた。

 

今は、これにもついていけるようになったので日本を代表する巧打者になった。

 

近い将来きっと首位打者になってくる。

 

坂本 落合 阿部 内川 城島 川相

最短距離バッターはいいバッターばかりだ。

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