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落球と激突を回避するフライの掛け声のルール

ファースト側へのファールフライ、サード側へのファールフライの掛け声について記す。

このフライにはキャッチャーがとことん追う事になる。

その時、ファーストやサードが捕れると思えば、そちらを優先させる。

キャッチャーがピッチャーの投球を捕ろうとしている状態から打球を判断するより、

最初から打球が飛んでくると想定しているファースト、サードの方がフライへのアプローチが速いからだ。

そして、キャッチャーは座った状態から立ち上がらなければいけないこと、マスクを外す手間があること、

防具をつけたまま走ること、などがあるため優先されるのはファーストやサードとなる。

そしてこの場合の掛け声の基本ルールはキャッチャーは声を出さなくていいということ。

俺が捕るという意思表示をしなくていい。

「ガリッ!」「オーライッ!」「OK!」など発しない。

とにかくボールに全力で向かう。

そして、ファーストやサードから「ガリッ!」「オーライッ!」「OK!」と聞こえたら即、避ける。

その掛け声が聞こえない限り、追いかければいいのだ。

キャッチャーが俺が捕る、という意思表示の掛け声を発してしまうと、

ファースト、サードが声を出した場合、声が重なり、聞こえにくくなってしまう可能性がある。

さらに両方が俺が捕る意思表示をすると、あいつも声出していたけど、これは俺が捕ると言ったから

俺が捕る、と責任が生じ、意地でも捕りに行くということが起きやすく、激突の危険が生まれる。

だからキャッチャーは声を出さず、ただ、打球を追うのだ。

ファースト、サードからの声がない限り、追う。

声がないという事はお前が捕れと言っているのだ、俺が捕ってやる、とキャッチャーは思えばいい。

そしてファースト、サードから声が聞こえたら、たとえ捕れると思ってもキャッチャーは避ける。

優先されるのは追いやすく、見えやすく、捕りやすいファーストやサードとなるのだ。

この時、ファーストやサードにも掛け声のルールがある。

しっかり取り決めておかないとケガの危険や落球の恐れがあるからだ。

それは声を出すのは捕る意思表示だけだということ。

つまり、「ガリッ!」「オーライ!」「OK!」といった捕る意思表示だけであり、

捕る人間を指し示す行為であるポジションを言わないこと。

「キャッチャー!」とファースト、サードは言わない。

お前が捕れ、という声を出してしまうと、聞き取れない場合、勘違いしてしまいかねない。

または、声が聞こえた途端、一瞬スピードを緩めたりして躊躇してしまうことが起きるからだ。

だからお前が捕れ、とか俺は捕らない、という意思は何も声を発しないことで表現する。

捕る場合だけ声を発するのだ。

この時「どけっ!」でもいいことになる。

これも自分が捕るという意思表示だから。

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