野球ビジネスとなり、有望な選手にとってはプロへの通過点となり、
高校の部活動という域をはるかに超えてしまった高校野球。
この2年半程度の部活動で活躍し、世間に顔を売れば、
卒業したらいきなり契約金1億、年俸数千万ということが可能となる。
高校生にいきなり1億も払って、どうか来てください。
なんていう世界、野球界以外どこにもない。
昨年の高校生でドラフト1位指名されたオコエも
甲子園出場し、ベスト4まで進まなければ1位指名があったかどうか。
地方予選の早い時期に負けていたら世間の認知度があがらず、
話題性がないため、1位で指名とはならない。
そして、甲子園に出るまで勝ち進めば
それだけ試合数をこなすことになり、活躍の場が多く与えられる。
もともと高校生としては、高い実力があるので試合をこなせば
スーパープレーを披露することができる。
認知度にしてもスーパープレーにしても
早く負けていては、大金を動かすことはできないということだ。
であれば
学校はこの部活動へ多くの投資をし、
選手はその環境で実力を伸ばそうとするのは当然の流れだ。
有望な選手は指導者、施設、援助、実力のレベルといった環境を求めて
予算を避ける学校へ集中する。
しかし、高校野球は所詮、限られた時間の高校生による野球だ。
有望な選手が集中する強豪校に
ただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンスはある。
一番の理由は、高校生というのはめざましく成長が見込める時期であり
入ったころはまともにキャッチボールできなかった奴が
最後の夏はエースで強豪を抑えた。なんてことさえある。
また、野球は道具が介在するので実力差を埋めることができ、
団体スポーツであるがため、戦略によりチームとして逆転できる。
さらに高校生は未熟のため、考え方でも大きく変わる。
では、勝つためにはなにをすべきか。
勝負を分ける各要素からそれを解説してみよう。
金曜連載。