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格上に勝つために体力、分析、経験

昨日の神奈川決勝は秋4連覇を目指した東海大相模を準々決勝で下した慶應を

横浜が逆転で退け、優勝した。

序盤は慶應が連打で先制し、2回までで3点を奪ったが、横浜が逆転し、

甲子園優勝投手を父に持つ峯のホームランで突き放した。

慶應には清原の次男がいて、応援席に清原の姿が見えた。

慶應は序盤からヒットを重ね、合計で横浜を上回る12安打を放ったが、印象としては

経験豊富な横浜が要所での勝負強さを発揮し、底力が上回ったという印象だ。

 

慶應にはデータ班が分析するそうだ。

情報分析が当たり前の今、慶應大学はその分野にだけ特化したアナリストが存在し、

それは高校時代野球部でなかったにもかかわらず、部員として戦力となっている。

野球で勝つには、体力、情報、経験が必要であり、練習量よりこちらの方が重要だ。

 

大学でそれだけ重要視している分析を、当然、その下の高校にも伝授されていることになる。

その重要度を理解している慶應では、データ班は自分のところの試合すら見ずに、

ライバル校の試合をチェックしに行くほどだ。

この日の序盤の連打はおそらくこういった行為の賜物だろう。

相手は横浜高校。格上の相手に勝つにはどうするか、を対戦が決まる前から情報収集、分析していたはずだ。

横浜や東海大相模という横綱はたくさん公式戦をして、テレビで放送される機会も多いから

他のチームより情報という面では集めやすいだろう。

 

そういう面で言えば、慶應のように大関の立場が一番分析しやすいかもしれない。

横浜、東海大相模という両横綱は甲子園に出ている映像や、地方大会でもたくさん試合をする。

慶應の立場はその下になるので、上の2チームを意識して分析ができる。

上の2チームには分析なしでは太刀打ちできないが、その他のチームには多少、情報不足だとしても勝つことができる。

 

慶應は準優勝でも関東大会へ向かうことができる。

ここで上位に入れば、センバツに出場できるし、ここで横浜との再戦チャンスがある。

まだまだ分析はつづく。

しかし、この決勝で打ち込んだことと、関東大会で再戦してしまうと、相手に情報を与えることになる。

最大の目標となる夏に情報を与えてしまっているというのは格下には不利にはなる。

夏に最高の喜びを目標とするなら、秋の好結果は邪魔になるので難しいのだが、

そんな計算をして、勝利を目指さないわけにはいかない。

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