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今日から2次ラウンド オランダ戦 1次ラウンドを振り返る

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今日から2次ラウンドが始まる。

ここまでの印象に残るプレー、期待をしたい選手、反省点を振り返っておこう。

 

キューバ戦での筒香のここぞの一発は、さすがだった。

今後も日本中が筒香の打席には期待する。

たとえ結果が出なくとも、相手のレベルが高かろうが低かろうが、

筒香でだめなら仕方がないと思える日本のNO.1打者となった。

オーストラリア戦の2試合連発も試合を決める一発となった。

インコースを引きつけ、詰まりながらも角度をつけ押し込んでオーバーフェンスさせた。

筒香のパワーなら多少詰まっても持って行ける。だから、後ろ体重でなるべく体の近いところで

球を捉える打ち方にしている。自分の特長を生かしたバッティングでプレッシャーを感じず

堂々とやれている。

 

初戦の菊池のゲッツー獲得のさばきは見事だった。感動すら覚え、このプレーひとつだけでも

観る価値のあるものだった。

ひとつもアウトを取れていない中この緊張する立ち上がりで、これぞプロの魅せるプレーだ。

難しいバウンドの打球を下がりながら下から見ることで捕る。

引っ張って引っ張って、粘って粘って捕る捕り方。

これは正面で捕るとバウンドが難しくなるので半身にして距離をとることで

キャッチングしやすくする。

菊池は、このWBC期間という短い間だけでもさすがのプレーを見せつけている。

本番前の練習試合で

完全にセンター前ヒットをスライディングキャッチしてすばやく送球。

普通の選手だったら

あそこまでアウトかもと思わせるタイミングにまでもっていくことはできないというプレーを見せた。

もう一つは、バットが折れたピッチャー前の打球を牧田が逸らしセカンド前へ転がった。

菊池は前に突っ込んだままファーストに投げるにはマイナスに投げなければいけない。

そこで素手で捕ると最後は飛びながら投げた。

あれを走りながらマイナスに投げるのはきつくコントロールもつけにくい。

そこで飛んでしまうことで体が前に行かない壁をつくる。すると、コントロールがつけやすくなる。

どちらもセーフとなったが、

「アウトにしちまうかも」と思わせる。これが一流の守備であり期待させ、ワクワクさせる守備。

 

本番前の練習試合で平田がスライディングキャッチをしてゲッツーを獲ったプレーも

菊池のゲッツー同様、緊張する立ち上がりにピッチャーを助けるプレー。

まだひとつもアウトがとれていないところで

野手も保守的に後ろにそらさないことが頭によぎりがちだが思い切って突っ込んでゲッツーにした。

こういうプレーが飛び出すとピッチャーを助け、

いやな展開に一息つける。難しい立ち上がりにつけいられることがなくなる。

そしてゲームを作ることができる。

 

この初回の立ち上がり、ひとつもアウトがとれていない状況ということで言うと

オーストラリア戦で山田、菊池の連続ヒットの後、青木が進塁打狙いで引っ張って打った。

初回ひとつもアウトを獲れていない状況のときはピッチャーは不安なもの。

そこは、こちらから進塁打で一個アウトをやらず続けて思い切って行ったらよかった。

青木は2009年の韓国戦での初回イチロー、中島の連打の後、初球をセンター前に先制打を放っている。

結果、大量差で韓国を撃破した。

立ち上がりにこういう攻めができればチームは乗って行き、試合を有利にし、

一方的な展開にできる可能性が高くなる。

 

その青木だが、外野守備で飛びついて捕るなどファインプレーとしてチームに貢献していると

伝えられている。

しかし、この青木の守備は菊池のこれぞプロといえるプレーとはちがう。

プロなら当たり前のプレーであり、むしろファインプレーに見えただけの下手なプレーとも言える。

外野手は打球に対して目を切って一直線に落下地点にまで行けることがうまい選手だ。

目を切る理由は、見ながら打球を追うより走りにスピードが乗り、遠くまで追って行けるから。

青木はこの時ライナーを見ながら追っていき、最後ジャンプし、飛びついて捕った。

本当にうまい選手ならもっと楽に捕っている。

ただ、センターの正面に来たライナーというのは目測がつけにくい。一歩目の判断がつけにくい。

この打球も難しい打球だった。だから安全に見ながら追ったのだろう。

走りながら、「これは、捕れる」と思ったから見ながら追ったのだろう。

ジャンプして飛びついて捕り、最後は転倒していたが、実は走りながら余裕があったはず。

結局、大したプレーじゃないということ。

 

千賀の球の勢いは大事なところで使われることになるだろう。

千賀は第二先発、ロングリリーフ、中盤の軸、状況によっては先発、抑えもある投球内容だった。

第2回のダルビッシュのように軸に使いたいピッチングだ。

 

そしてリリーフ陣の軸となっていくのが、平野と牧田

左のワンポイントと1イニングの中継ぎに宮西、松井。

 

今日のオランダ戦に先発の石川は、前の登板では得意のシンカーが決まらなかった。

本番前の台湾戦でのコントロールはよかったが、

球威がないので、パワーで攻めてくる強豪国には一発の危険がつきまとう。

そこで、決め球をコントロールできていないのは不安が残る。

外を広くとってくれる国際ルールを利用して、出し入れ、緩急を使いたい。

シンカーは、コントロールしたい球だ。

 

そしてやっぱり中盤は則本を使う。

先発した練習試合の台湾戦では立ち上がり、追い込み、決めに行っているのに

台湾打者に捉えられた。決めのコントロールが甘かった。

そして、キューバ戦でも捕まった。

しかし、2イニングは3人ずつで抑えている。引っ張り過ぎとの見方もあるが、

点差があり、2イニングピシャリなら引っ張って当然だ。

則本には、この大会フル稼働でやってもらう構想があるのだから。

プレミア12の時、大谷に代え則本投入で回またぎの末、逆転を許した。

あの時、采配ミスとの論が多かったが、それまでの則本の出来、大谷の球が浮いていたことを

考慮すれば則本に代え回またぎは当然の采配だった。

今大会も要所では則本の登板は構想内。

 

山田はここまでポップフライが多いが、タイミングは悪くないように見える。

そこはあの山田。懐の深いバッティングできっとやってくれると信じる選手だ。

筒香同様、山田でダメなら仕方がないと思わせる選手なので信じて任せる。

坂本が球を良く見えている。坂本も信じたい打者だ。守りはやめてほしいけど。

 

中国戦での先制は、山田の浅いフライだった。

ライトが捕る際、前に出過ぎて後ろに体重がかかった体勢を見て、田中はスタートを切った。

こういうところは、細かい、抜け目のない走塁だった。

このように日本のプロの常識でプレーしないで、

ミスがあるかもと思っていつでも次の塁を狙う姿勢を持った方がいい。

だいぶ前の台湾との練習試合でも秋山が山田のセンターフライで1塁からタッチアップした。

こういうスキをつく走塁を本番で意識したい。

そのためにもミーティングや練習で周知させ各自が集中して、行けると思ったら思い切った

走塁をしたい。

過去のWBCでも鳥谷の盗塁や川崎のスライディングなど要所で走塁が効いた。

一発勝負では試合を左右するワンプレーになる。

それができるのは、日本の特長だ。

 

大谷は、昨日の試合でホームランを含む2安打だ。

ピッチングには、まだ時間がかかるが、打席では格の違いを見せつけた。

先日も記したが、大谷をメンバーに登録しておけばよかった。

特別待遇でチームに必ずしも帯同しなくていい。体調と相談しながら、チームとは別で調整し、

本番前の強化試合は、本人が出たいと言った時だけ出してあげる。

チームのイベントやセレモニーも参加しなくてよし。

練習は、日ハムの方でやってもらう。WBC用に調整せず、

あくまでシーズン用の調整を許す。それで間に合わなければ、それもOK。

登録選手の一枠は大谷のためだけに空けておく。

使い方は代打を基本線に、DHなどで、塁に出れば、すぐに代走。

このくらいの待遇をしても替えが効かない選手だからだ。

このくらいしても、チームの不協和音にはならないほど、他の選手も大谷の実力を認めている。

勝つための日本代表であり、勝つことが野球界に良い作用をもたらす。

結果、全選手にとっても良い。

しかも、打つだけならチームに帯同した細かい打合せもいらない。

それでも、不安で出ない選択をするなら、それでもしかたがない。

その時点で帰ってもらってもいい。大谷の一振りに賭けるという采配だ。

 

2次ラウンド、日本の室内球場という慣れた環境でできるのは、かなり有利にはたらく。

日本の投手陣が踏ん張り、ゲームを作り、緊張感のある接戦に持ち込みたい。

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