‟流れ”について考察する木曜連載2回目。
2023-11-9 流れと言ってしまえば片付く 都合のいい表現「流れ」
今、試合の流れはどちらにあるか?と問われれば、
リードしているチームに流れはない、と言うことはないだろう。
逆にビハインドのチームに流れがある、と言うこともないということになる。
ビハインドチームに流れが来ている、とか流れが来かけている、と言うことはあっても
勝っているチームに流れがない、負けているチームに流れがある、などと断言できる人はいない。
つまり結果を発表しているに過ぎないことになる。
‟流れ”とは、後追いなのだ。
ビハインドのチームが塁上にランナーを溜めれば、流れを引き寄せかかっている、と言い、
ところが点が入らないと、流れをつかめなかった。
反対に、リードしているチームは流れを渡さなかった、などと言いだす。
結果を見て、言っているだけ。
流れを引き寄せたのも、このプレーが大きかった。これで流れを持ってきた、などと結果から
振り返って言い出してばかりだ。
本当に‟流れ”があるのなら、プロの解説と呼ばれる人は予言して見せてほしい。
今、流れはこちらにあるから、この回で必ず逆転する、とか
流れはまだこちらにあるから、この回は抑える、とか。
そう断言できる人はいない。
では‟流れ”とは何なのか。
大きくは実力のことだ。
そして展開のこと。
実力によって展開を切り開き、勝利へと近づいていくことを‟流れ”というのだろう。
それが勝負であり、それを勝負と呼ぶ。
そもそも試合をして勝負をつけようとしているのだから当たり前のことだ。