野球の醍醐味は一球一球の間、相対の間、にあることからむやみな時間短縮はゲームの深みを取り上げる。
円滑な試合進行や試合時間短縮を図るのなら、インプレーに直接かかわらないところで
できることがたくさんある。
そもそも試合短縮しなければいけない理由がいまいち判然としない。
スポンサーの関係やら他のなんやらとかあるらしいが、その程度のことなのか。
一般には3時間以上にも及ぶ時間が間延びするから、という理解でいるだろう。
野球はインプレーの時間が、つまりアウトかセーフかにかかわる時間が正味30分程度という見方があるらしい。
プレーボールからゲームセットまでのうち多くが集中すべきでない時間ということだ。
しかし、それらの時間で考え、読み、種をまき、だましを施し、駆け引きをし、
そうして勝負をするという競技となっている。
しかしこの時間は観客にとってつまらない時間ととらえられている。
頭の中で考えることや目に見えない駆け引きはつかみどころがないのでよくわからないからだ。
よくわからないから観ている側は考えようとしない。
すると、間延びの印象しか残らないのだ。
一度じっくりインプレー以外の時間に注目したら、たしかに長い。
ここだけに注目したら驚くほど時間を使っている。
ベンチで首脳陣が打ち合わせ、タイムをかけ監督がベンチから出てきてマウンドで会議をし、
それなのに結局、続投、もしくはそれから選手を交代し、準備運動をしてまた会議。
一球、一手を大事にするからなのだが、プロ以外の野球ではここまで長く時間を使うことは許されない。
勝負所のプロがかける打ち合わせの時間でアマチュア野球なら表裏の攻撃が終わるほどのものだ。
ここにも当然、短くするよう過去からいくつも規制が入ってきたが、
他にもできることはたくさんある。
それはもっと直接ゲームに影響しないと思われる個所だ。
明日へ。