今の甲子園でプレーをする高校生は甲子園のラッキーゾーンを知らない。
ラッキーゾーンがなくなったのは30年前だった。
甲子園のラッキーゾーンを知らなくなった選手たちだが他の球場にある。
福岡や千葉はせっかく広くつくった球場をホームランが出ないからと言ってわざわざ
狭くした。
それをホームランテラスとかなんとか言って、ラッキーゾーンという言い方を嫌った。
撤去後の第一号は当時、超高校級スラッガーとして大注目されていた松井だった。
だが、この時のホームランはセンター右へ飛んでいったものだったので、そもそも
ラッキーゾーンがなかった位置のように思われる。
関係ないと言えそうだ。
と言うより、ラッキーゾーン撤去後第一号に意味があるのか。
ラッキーゾーンが出来て第一号ならそれまではホームランじゃなかったのに、
ホームランと記録される第一号だからわかるが、撤去後だとその前でもホームランなのだから
第一号とする意味がない。
そして、ラッキーゾーンという言い方がしっくりこない。
両翼に金網が敷かれ、その先にフェンスが設けられてそこからが客席となる。
ラッキーゾーンと言いながらも結局、金網より先がホームランであり、インフィールドが金網まで
ということとなり、他の球場となんら変わらない。
ラッキーゾーンという言い方をするなら、例えば左中間に丸い枠を用意して、そこに
ノーバウンドで当たればツーベースヒットならラッキーだ。
または右中間の一部だけ突然、フェンスが前に出て来ていて、そこだけホームベースからの距離が
70メートルのホームランゾーンならラッキーゾーンだ。
甲子園のかつてのラッキーゾーンは90メートル以上に設置されており、昔の球場としては
短いわけではなく、特にラッキーなわけではない。
当時よりバットの性能がかなり良くなっているので30年前と同じ形状で野球をやっていれば
甲子園大会のホームランは相当の数多く出ることになる。
ラッキーゾーンと言うより、甲子園はラッキー球場ということになる。