連日伝わる大谷の活躍は驚異が常態化した。
その大谷を称する時、リアル二刀流と言う。
二刀流でいいのに、わざわざリアルを付けるということは架空があるから、ということだと思っていた。
リアル=現実に対する架空があるから付けるのだという事。
架空とは野球マンガの世界の話が現実になったということだと思っていた。
そちらの方が大谷より先んじて二刀流を登場させたから、後発の大谷はリアルがつくことになったということだ。
ただ、この場合でもマンガの方で二刀流ということばを使っていなければ、大谷の方が先の二刀流のはずだ。
そして大谷をモデルにして、二刀流の野球マンガが後からできていたら、言わずもがな、
わざわざリアルをつけないと思われる。
二刀流というのは、そもそも宮本武蔵の代名詞だろう。
その名の通り、刀を二つ使う流派、流儀だからだ。
宮本武蔵は実在の人物だから、二刀流というのはそもそもリアルのはず。
マンガも大谷も刀は使っていないわけだし、二刀流は架空ではないわけだから
リアルをつけるなら二刀流ではなく、リアル兼任とか、リアル茂野吾郎、という
ことになるはずだ。
でも兼任じゃかっこよくないし、主人公の名前だと違う部分があるとか、
大谷の方がすごいのに二番煎じになってしまうとか、不都合があるのでかっこいい響きで二刀流と言いたかった。
ところがメディアが伝える状況を見ていると、どうやら同じ試合にピッチャーと打者で出場している場合に
リアル二刀流として使うようだ。
大谷は二刀流選手というのが通念であり、DHとしての出場のときは今日は打者として出場
という言い方をし、1番ピッチャー大谷などで出場すると今日はリアル二刀流、と言っている。
この場合のリアル二刀流は現実に登場した二刀流と言う意味ではなく、どうやら真の二刀流という意味のようだ。
全てのメディア、一般の人を含めてリアル二刀流と言っている人たちは使い分けてはいるのだろうか。