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ここが勝負どころだ 試合の山場を見極めろ 野球の‟流れ“の正体Ⅸ

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月曜連載している野球の‟流れ“の正体。先週は、飛ばして2週ぶりに第9回。

 

先日の東京都高校野球秋季大会決勝、日大三VS佼成学園。

戦力を比べれば、日大三の方が格上という構図だったはずだが、

佼成学園は初回の守り、四球2つとヒットで1死満塁からホームゲッツーで無失点と凌いだ。

ここで、失点していれば、一気に大量失点につながった可能性があり、

ゲームが一気に決まってしまいかねない序盤の攻防だった。

 

序盤の大量得点で、格上チームが有利に試合を進めることができ、自分達の得意の「展開」へ持ち込む。

耳にすることが多くなった「自分たちの野球」というやつだ。

 

元々、力を持つチームが、開始早々にリードを奪えば、選手起用や作戦に幅をもたせることができる。

慌てることなく試合を進められ、着実に加点するよう作戦を立てられる。

一方、リードを奪われた格下は、やっぱりだめかという気持ちにもなり、

無理して追い上げる試合展開を強いられかねない。

これを、‟流れ“と表現することが多く、「展開」とも言える。

やはり、‟流れ“の正体の中には「展開」が多くを占める。

 

‟流れ“は、「山場の読み取り」とも言えそうだ。

この東京の決勝も、初回の攻防が、その後の試合の点差を左右する「山場」という見方ができる。

 

あるチームを取材していた際、それを大いに感じる瞬間が秋季大会にあった。

そのチームは、強豪校として注目されているチームではなかったが、個々の能力が高く、強豪校に

一泡吹かせるのでは、と期待を持たされるチームだった。

強豪校とぶつかり、このチームが上位へ進出するには、その試合自体が「山場」となりそうな一戦だった。

 

コントロールの良いピッチャーが、強力打線を打たせて取り、

1点を失ったものの中盤へと試合が進んだ。

そして、スタンドで観ながら、この回が勝負になりそうだ。この回を乗り切れば、逆転できるかも。

つまり、「山場」と感じる回がやってきたのだ。

その理由は、その回が相手1番から始まるからだった。

3周り目で打順の良いこの回を抑えれば、と緊張の度合いが高まった。

 

ところが、先頭打者をエラーで出塁させ、送りバントの打者に四球を与えてしまった。

こりゃまずい。と思っていたところで、中心打者の3番打者をゲッツーにした。

2死3塁となり、いけるとなって4番打者の打球は、セカンドゴロとなった。

ところが、セカンドがファンブルしてしまい、1点を許した。

次回へ続く。

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