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2週前のつづきとなる。
少し、振り返りながら話をつづける。
2週前の内容はコチラ⇒2017-11-13 ここが勝負どころだ 試合の山場を見極めろ 野球の‟流れ“の正体Ⅸ
コントロールの良いピッチャーが、強力打線を打たせて取り、
1点を失ったものの中盤へと試合が進んだ。
そして、スタンドで観ながら、この回が勝負になりそうだ。この回を乗り切れば、逆転できるかも。
つまり、「山場」と感じる回がやってきたのだ。
その理由は、その回が相手1番から始まるからだった。
3周り目で打順の良いこの回を抑えれば、と緊張の度合いが高まった。
ところが、先頭打者をエラーで出塁させ、送りバントの打者に四球を与えてしまった。
こりゃまずい。と思っていたところで、中心打者の3番打者をゲッツーにした。
2死3塁となり、いけるとなって4番打者の打球は、セカンドゴロとなった。
ところが、セカンドがファンブルしてしまい、1点を許した。
その後、満塁となり、センターフライが上がった。
センターは打球を見ながら背走してしまったためキャッチできず、
グラブをかすめるように、センターオーバーのランニンググランドスラムとなってしまった。
これで、5‐0。追い上げるには厳しい「展開」となってしまった。
その後、追い上げるべく2本のホームランが飛び出し、5-3とまた、行けると思わせる底力をみせたが
結局、強豪の格上チームが8‐3として試合を終えた。
観戦している側から感じた「山場」が、まさに試合を決めた格好だ。
あの「山場」でエラー、四球と窮地に追い込まれたところで息を吹き返ゲッツーが飛び出しながら
その後、2本のホームランが飛び出すほど実力のある格下チームだけに
エラー、エラーの大量失点は、悔いが残る。
エラーも野球のうちであり実力とはいえ、緊張せず捌けていればと、どうしても思わされる。
これも野球の‟流れ“を形成するものと言えるだろう。
また、このような「山場」を「試合が動く」などとも言う。
それまで均衡していた試合が優勢になったり、劣勢になったりすると
「試合が動き出した」などと表現する。これも‟流れ“に含まれるものだろう。
ただ、この「試合が動く」という表現は、そう見えるだけとも言える。
アウトが積み重なり両者にランナーが出なかったり、点が入らないと淡々としたように見えてしまい
「試合が動いていない」ような印象となる。
だが、それもお互い必死にやった結果であり、両者が全力を尽くして攻撃し、
守ったから均衡が生まれるわけだ。
したがい、「試合が動いていない」ような印象を持ってしまう淡々とした試合中も
「試合は動いている」のだ。
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