世界陸上の女子4×400リレーはアメリカが圧勝した。
驚くことに、この時のメンバーが予選とは総入れ替えだったことだ。
これを前代未聞と表現され、決勝では今シーズン世界最高をマークした。
アメリカの層の厚さを示したわけで、陸上大国アメリカの面目躍如といったところだ。
どんな競技でも代表戦にベストメンバーが集まるという可能性は高くない。
選手は個人種目に集中したり、自チームでの立場を優先したり、
代表戦を回避したり、ということが起きるからだ。
陸上では日程を考慮して、回避ということもあり得る。
冬季オリンピックで優勝した日本のパシュート代表は、チーム力を高めるため
1年中一緒の生活をしていたそうだ。そのメンバーに小平はいない。
距離適性という可能性もあるが、おそらく個人種目に集中したい小平を
メンバーにしないという判断だと思われる。
実力があっても、チームとしての総合力を上げるには、この種目に集中できる
選手を選抜した方がいいという判断。
野球も日本代表選手にMLB所属の選手はいない。
大会の魅力や自チームでの役割、自らの野球人生を考慮して、代表回避という行為に
なる。
世界中のチームも同様だ。
したがい、代表戦で世界一を争っても本当のNO.1チームである可能性は低いと
いうことになる。
逆にそれがいい可能性もある。
名前に頼らないことで、チームが機能する場合があるからだ。
野球は個々の対決場面が繰り返されるので、ビッグネームでチームを構成することが、
一番いいという判断になるが、サッカーのように流れのスポーツは、ビッグネームの
集まりより、日頃から息を合わせた選手同士やチームが目指す方向にあった選手
を集めた方がいい。
周りの選手如何で生かされる特徴があるからだ。
先日のU-18代表戦では、有名どころと甲子園で結果を出した選手を選んだことで
左打者ばかりが並ぶことになった。
これにより、左ピッチャーから得点することを難しくした。
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