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右対右、左対左では勝てない

開幕3連勝とした巨人は、開幕戦で逆転ホームランの吉川を3戦目、スタメンから外した。

それまでの2戦は、ホームランを放ったとは言え、1安打3三振で3戦目は左ピッチャーが先発だからだ。

吉川は若手で、まだ完全なレギュラーではないから、やり易い。

左ピッチャーが出てくれば、代えちゃうよ、と。

これが、レギュラーで、これまでチームに貢献してきた選手だと首脳陣は気を使う。

だが、主力にもやっていい采配だ。やるべき采配だ。

いずれはこの、相手によって選手を代えるのはもっと大胆に極端になることが定石となる。

これだけ、情報収集に力を入れ、データ分析が進んでいるのに遅いくらいだ。

 

巨人-阪神では、新外国人で4番に座るボーワは全く左ピッチャーを打てない。

打つ、打てない以前に、ボールが見えていない。

左ピッチャーに対する左打者は、クビをひねる分、右ピッチャーより見にくい。

角度がついた投球には球種、コースが判断しにくく、早めに判断しがちだったり、

手元まで来て慌てて振り出したり、といったことになる。

右ピッチャーなら両目で見るに近くなり、正面に近くボールを迎え入れるので

呼び込んで打つことができ、軌道が見やすく、左ピッチャーに比べ、慌てなくてよい。

それを、左ピッチャーに対して前へ行きながら、下から出るバッティング軌道では打てない。

当たっても前に飛ぶことは少なくなり、まして芯で捉えて、野手の間への打球は

ほとんど打てない。

 

ボーアに限らず、全ての左対左、右対右はこの傾向がある。

だから、巨人は吉川を先発から外した。そして、右ピッチャーとなると代打で出てきた。

阪神は初戦、菅野に対してピッチャーとキャッチャーを除く7人中6人を左打者で並べた。

ボーアは練習試合から対左腕に16打数ノーヒット。

MLBでも、ここ5年の対左の平均打率は.214、通算本塁打8本。

だから最初から分かっていることなのだ。

 

昔、パリッシュが巨人・斉藤のスライダーに空振りを繰り返した。

同じシーンが何度も繰り返されて、笑える程だった。

来ることが分かっていても空振りし、くそボールでも振ってしまうから見ている方からしたら喜劇に見えた。

本人はボールが見えない、悲劇だった。

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