高校野球では誰もが携わることができる期間が決まっており、3年生の夏の大会が終われば、全てが一線を退く。
卒業後も頭が上がらない先輩でも、高校野球をやっていた期間は高校入学から3年生の夏までと経験は皆一緒。
この決まった期間内に最高のチーム力を作り上げようと思えば、若い力を優先した方がいいという判断がある。
スポーツの勝負の世界では同じ実力なら若い方を使う。
ただ、この決まった期間というのがあるために、心情としては上級生を使いたいという気持ちにもなる。
それまでがんばってきた選手に報いるために、同じ実力なら先が短い3年生を使いたいという
気になるし、3年生の方でも、何で俺を使わないんだとなるし、一緒に頑張ってきた同級生は
何であいつを使わないんだと、指導者への不信につながり、不協和音によりチーム力が
低下することもあろう。
強豪校は、割とそこは決断が早い。
強豪校に入ってくる選手は野球をしに来ていて、チームがプロ養成機関だったり、野球専門学校だったりするので
高校生の若い気持ちを慮るというより、最強チームをつくることで学校の看板の価値を上げることに躊躇がない。
昨年の神奈川夏の大会で決勝まで進んだ相洋高校。
躍進の理由は同校OBの監督がどうにか母校を強くしたいと、チームづくりをしてきたからだった。
チームは東海大相模に勝つという目標を掲げ、修練してきた。
1年の秋から昨夏のレギュラー3年生が中心となるようチームづくりをしてきたことにより、
約2年をかけたチームは他のチームより熟練度が上がった結果だった。
明日へ。
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