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夏に照準を合わせたチームづくり

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2020年の神奈川夏の大会で決勝まで進んだ相洋高校は東海大相模に勝つという目標を掲げ、

レギュラー三年生が中心となる頃を見据え、一年の秋からチームづくりをしてきた。

約2年をかけたチームにより神奈川大会で東海大相模を追い詰めた。

初の決勝進出で8回二死まで3点リード。

ピッチャーの代え所次第では勝っている試合だった。

東海大相模はセンバツが行われていたら優勝候補に挙がるほどのチームだった。

つまり、2020年の高校野球界の頂点を狙えるチームだったということだ。

東海大相模のような全国レベルのチームは毎年レベルの高い選手が入ってくるので、

その時、実力が高い者から順番に使っていけばいいが、そうでないチームは

目標によってチーム作りをする。

相洋のように東海大相模をターゲットにするとか、ベスト8を目指すとか、

甲子園出場を目指すとか。

その目標でチームづくりが変わり、東海大相模をターゲットにした相洋は

目標成就にあと一歩というところとなった。

おそらく相洋は三年生が新入生として入部して来た時に、才能あふれる彼らを鍛え、

2年後に最強のチームとなるよう目標設定したと思われる。

そして東海大相模をターゲットとすることで、チームの能力を最大にしようとした。

八回の満塁の場面で二つ目のアウトは4番打者を三振にとったものだった。

この時の10番をつけたピッチャーがとてもいいピッチャーだった。

全国を見回しても好投手に推されていいほどのピッチャーだった。

ところが二死満塁となったところでエースナンバーのピッチャーに代えた。

実力は10番のピッチャーの方が上に映った。

代え時が違えば、あるいはもうちょっと引っ張っていれば、勝っていた可能性は十分ある。

しかし、これもチームの方針だったのだろう。

先発した左ピッチャーからこの10番のピッチャー、そしてエースナンバーのピッチャーを駆使して

勝ち上がるチームづくりをしたということなのだろう。

だから傍目にはもう少し引っ張った方がいいと思えたものも、

そこはこれまで培ったチームづくりと、勝ってきたパターンにこだわったのだろう。

一年生の時からのチームづくりだからだ。

目標のためのチームづくりはリスクも伴うが、リスクをとらなければ

大願は成就できないと腹をくくらなければできない。

相洋がとった戦略にもリスクはあった。

目標によるチームづくりは、そのターゲットを第一にしてしまうため

他を捨てるという行為を伴う事が多いと思われる。

二兎は追えないから、一意専心すると、もろい部分がでてくるという見方ができる。

日本一にもなろうかというチームを倒すための戦略、人材育成と配置、練習を組み立てれば、

それ以外の強豪には合わず、敗けてしまう可能性がある。

また、そのためのチームづくりをしてきて成功を積み重ねると、

それがベストとチーム内に浸透してしまいがちだ。

拘泥してしまうリスクだ。

先発ピッチャーを固定し、早い段階でチームの柱であるエースをロングリリーフに回す、

終盤は必ず2イニングを任されるピッチャーへとつなぐ、

といった継投の公式を持ってしまうと、一発勝負の高校野球では一人が思い通り行かなかったら、

一イニング足りなかったら、ひとつのアウトが計算外だったら、

ということで思わぬ取りこぼしがあり得よう。

それまで培ったチームづくりと、勝ってきたパターンにこだわると危ない。

とは言え臨機応変もその時の勘が外れればもろい。

相洋高校が採用した東海大相模に勝つというターゲット。

トップを目標にとり、それに勝つチーム作りをすれば、どのチームにも勝てるということも言えるだろう。

東海大相模をターゲットとすることで、チームの能力を最大にしようとしたのだ。

大は小を兼ねるので、そのための戦略だけを練れば、どこにも勝てるという発想かもしれない。

実際に相洋はこれが成功した。

2020年夏の神奈川決勝、8回までリードした実績は確実に教訓になる。

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