今年の箱根駅伝は大波乱のレースだった。
1区の最初のペースが1㎞3分33秒と全員がケガしていたのかと思えるほどの超スローペース。
優勝候補とみなされていた各チームが出来の栄える走りが出来ず、特に青学は往路で
ブレーキが頻発した。
そして往路は区間賞なしで優勝候補にはあまり名が上がらなかった創価が優勝。
復路は3分19秒の差があった最終区で20年ぶりの逆転劇。3分以上の差となると89年ぶりだそうだ。
そして総合が駒沢、往路が創価、復路が青学と出入りの激しいレースを物語る。
勝負ということで見ると駅伝は本当におもしろい。
いろいろな要因が作用し、いろいろな見方ができる。勝負のポイントがひとつにはとても絞り切れない。
創価は戦前の評判は高くなかった。
上位10人の1万メートルの平均タイムは関東学生連合を含む21チーム中、13番目。
昨年11月の全日本大学駅伝は上位8人のタイムによる書類選考で落選したほどだ。
往路で区間賞がいなかった創価が優勝できたのは、まとまりということになる。
各区を任された選手が区間賞でなくても上位のタイムで次に襷を渡すことができれば、
優勝が可能となる。と、同時に区間賞を出すチームがどこかでブレーキが出ることが助けとなる。
復路優勝で往路12位から総合4位まで上げた青学も区間賞がない。
1人のスーパーランナーがいてもだめだが、1人ダメだったらその時点で終わりという冷酷さが駅伝にはある。
では、野球はどうだろう。
野球は何と言ってもピッチャーの実力及び出来に限る。
これがダメな時点で、もう他の8人がいても終わりだ。可能性は相手のピッチャーも出来が悪い、
あるいは実力が低いことに頼るしかなくなる。
だから野球は、アマチュアで採用されているコールドゲームで勝敗が決しても即、圧倒的な実力差とは
限らない。
野手8人をイチローでそろえても、ピッチャーが大量失点したらコールドゲームがあり得る。
すると、8人イチローがいるチームに、どんなチームを相手に持ってこようとも実力差があるという判断になるわけがないので、
コールドゲームが即、実力差の開きということが当てはまらないということになるわけだ。
サッカーは1点獲ることが難しい競技だ。
どんなに攻めていても、ゴールの枠に入れるのが難しい。
だから攻めている方は余裕で実力差を感じていて、守っている方は息も切れ切れ、
必死でいても点差は開かないということがある。
そしてカウンターで1点獲ってしまったり、PK戦にまで至ってしまったりで本来の実力差は
大きいのに実力下のチームが勝ってしまうことがある。
サッカーは天皇杯ではプロとアマチュアが対戦することがある。
上記の理由で番狂わせというものが良く起きる。
そして、オリンピックでブラジルに勝ってしまったのは典型だ。
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