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レギュラーだけで野球をやるわけじゃない

あいつはプロで通用するか、あのピッチャーなら海外で通用するか。

選手の実力を示す一つの言い方だ。

 

イチローが海外へ渡る時、それまで野手が北米を戦場とすることがなかったので、しきりに

日本人が、それも細身のイチローが通用するのか、と言われた。

通用するか、と言ってもその基準はあいまいで、どうなれば通用していると言えるのかは

誰も示していない。

ただ、7年連続首位打者のイチローなら最低でもレギュラーとして毎試合出場するということが通用する、

という意味の最低ラインだっただろう。

 

そして新庄の時はもっと懐疑だった。

むしろ嘲笑すら含んで通用しないとされていた。

ヘタしたら守備固めで終わっちゃうなどと言われた。

ただ、守備固めがダメか、ということになる。

日本ではスターだった新庄が守備固めなら日本に残った方がいい、とは誰でも思うところだが、

通用するかどうか、ということで言えば世界中の強者が集まるMLBの舞台で

守備固めという重要な役割で起用されるのなら、それは充分通用していると言える。

 

新庄の特徴は何と言っても肩を含めた守備力なのだから、そのストロングポイントを生かして

一軍の試合で守備固めとして失点を許さない武器となっているのなら計算通りとも言えるほど。

9イニング出場して5打席1ホームランで1点をチームにもたらす野手がレギュラーとして花形としても、

最後のイニングにだけ出場して、他の選手だったら追いつかない打球をつかみとったり、

あるいは刺せない返球を繰り出したりできるのならば、1点を防ぐそのプレーの価値は花形と同等だ。

ホームランで1点獲るのも、ファインプレーで1点阻止するのも相手に同じ1点差をつける。

守備固めは貴重な戦力であり、充分、世界に通用する名プレーヤーという評価になる。

 

今、戦力という言葉が飛び出した。

通用する、という言い方の他に戦力になる、という言い方もある。

戦力とは何を言うのか。

明日へ。

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