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硬いボールを人めがけ、硬いバットを目の前で振り回す野球 低反発バット導入

TOKYO, JAPAN - AUGUST 28: Shogo Asano of Samurai Japan U18 in action during a Samurai Japan U-18 training session on August 28, 2022 in Tokyo, Japan. (Photo by Koji Watanabe - SAMURAI JAPAN/SAMURAI JAPAN via Getty Images)

この春から低反発バットが導入された甲子園。

と言うより、高校野球に導入されたわけだ。

そしてセンバツのホームランは激減した。

 

低反発バット導入のひとつの理由に、打球の速さによるピッチャーの大怪我を防止することがあるそうだ。

ピッチャー返しをまともに顔面で受ければ大惨事になりうる。

金属バットにはこの危険が常につきまとっていた。

 

金属バットに限らず、木のバットでもこの危険はあり、野球は危険なスポーツだ。

そもそもあの硬いボールを常に人めがけて投げるなど、やめておけよ、と言いたくなる。

 

もともと、金属バットを導入したのはコスト削減のためだ。

高校野球は高校生の部活動だからお金が常にネックとなる。

野球自体、そもそもお金がかかるところに木のバットだと折ってしまうと次々と

補充しなければいけない。

 

力のない高校生なら金属バットでも大丈夫という判断だったのだろう。

だが、バット製造技術の進歩により低反発の金属バットが生み出されたということだろう。

 

もう一方で高校生の打球の速さが増した、という見方もあるかもしれないが、高校生は

さほど体が大きくなったとは思えない。

 

筋力トレーニングが増えたのでパワーをつける方法を多く見つけたから打球も速くはなっているのだろうが

体自体は大きくなったようには思えない。

 

したがい、打球の速さが深刻になったというより、製造技術が上がったから可能になった、

と思えて仕方がない。

ただ、バッティング技術は進歩している。

こちらも相まって低反発バット導入を促進したか。

 

野球はとても危険なスポーツだ。

ラグビーのように肉体の衝突を前提としているスポーツはもちろん危険であるが、

野球はあの硬い球を扱う。バットは人の近くでブンブン振る。

 

同じように硬い球を扱い、硬いクラブをブンブン振るゴルフの場合、打ち先を

決める。

ミスショットにより「ファー!」となることはあるが、野球のようにどこに飛ぶかはっきりせず

振り回し、ボールをはじき返すわけではない。

 

グラウンドの中だと誰も不自然には思わないが、街中でバットを持っていたら

近づくのをやめようと思うし、ボールを持っていたら、そしてそれを投げていたら、

いや投げようとしただけでも避けて通ろうと思う。

 

危険だからそこから身を守るためにいろいろ道具が必要になり、金がかかることになるのだ。

 

そして別の導入理由である打撃力を落とす、という事については次回へ。

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