慶應への賞賛、賞嘆、敬意が詰まった優勝だった。
107年ぶりの甲子園優勝というのは高校野球の栄光やあるべき姿を体現してくれた、と言っていいだろう。
第二回大会以来の優勝ということは、これを聞いた時点で史上最長であることが誰にもわかる。
昨年の優勝は仙台育英で東北初と言っていたのだから、極端なものだ。
前年が東北からの初優勝で今年が107年ぶりと、両極端なのはそれだけ高校野球が
長い間、やる人間を虜にしてきたこと、そしてその存在に多くの人が価値を見出していることを意味する。
慶應の快挙に並ぶほどの栄冠に輝くチームはもう出て来ない可能性が高い。
すでになくなっているチームや学校が多いだろうから。
前回慶應の優勝を見た人は現世にもういないだろう。
ということは、慶應が107年ぶりの優勝、と言っているメディアを代表とする誰もが
記録に頼っての発言ということになる。
それを考えるとやはり、慶應は大変な偉業だし、高校野球文化の驚異を実感する。