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2019-3-19 球数制限問題

センバツが始まる。

今、高校野球では昨年の吉田の投げ過ぎを受けて、球数制限導入が優勢の風を

見せている。

 

吉田の投げ過ぎに始まったことではなく、毎年言われることであり、大昔から

これによりピッチャーの利き腕には、目に見えないものも含めて、かなりの

負担をかけ、多くの投手能力を奪ってきたことだろう。

実際に吉田は投げ過ぎだ。

 

球数制限をすると、予算を避ける私立の強豪が極端に有利になる。

大阪桐蔭や横浜高校、星稜、東海大相模といったエース級を何枚も持てるチーム

だけが勝つことになる。

毎年、代表が変わらないという現象になるだろう。

 

ピッチャーで勝負が決まる野球は、ピッチャーに制限を加えれば、

勝ち上がるチームに影響をモロに与える。

総合力こそ強いチームという基準であるならば、選手層を厚くしたチームに

栄冠が行くことこそ、当然という考え方も一理ある。

 

球数制限をすれば、金足農業がここまで勝ち上がることはなかった。

したがって、吉田がここまで人気が出ることもなかった。

そういう意味では、チームを背負う大黒柱ががんばっている姿を応援して、

それにより誕生するスターという現象はなくなる。

だけど、あれだけ投げさせるのは、やはりだめだ。

 

そもそも吉田の人気が沸騰したストーリーはいらない。

そういう美談にして、部数を増やそうとしているマスコミの扇動なのだから

そんなことはどうでもいい。

しかし、強者しか勝つことができなく、選手層の厚さが顕著になる仕組みは

おもしろさということから言うと、避けたい。

おもしろみは、やはり弱者が強者に一泡吹かす戦いだろう。

 

各地方大会では、日大三高を破りそうになった都立校や東海大相模を追い詰めた

県立高校、大阪桐蔭を内野ゴロエラーでジャイアントキラーならずの進学校

といった試合は全国的にも話題になり、試合の進行具合に一喜一憂し、

現場にいない全国のファンがその状況を気にして、どんどん湧きたつ。

こういうストーリーは大事にしたい。

金足農業だって、吉田がいたものの、農業高校が常連校を倒して行くことに

盛り上がった。ただ、金足農業はもともと、秋田の野球名門校だけど。

明日へ。

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