毎日野球コラム - 野球コラムサイト -

量産され進化する野球の流行

無料メルマガ

箱根駅伝は青学が大会記録を出した。

箱根に限らず、ロードレースの記録はここ数年で一気に縮んでいる。

厚底でクッションの効いたシューズによる陸上ロードレースでのタイムの極端な良化に

疑問を抱いているのは選手自身でも多い。

勝手に足が前に出る、と表現する選手もいるくらいだ。

これの是非について、擁護する人の中に選手の足の保護も含んでいるのだから、

ということを言っている弁士がいた。

厚底という、明らかにタイムが縮まっている現状を見れば、

規制を入れる向きになるのは当然で、そこに足の保護は考慮に入らない。

足の保護は足の保護で開発し、それによりタイムに大きな影響が出てしまうのなら、

保護についてはあきらめなければいけないし、違う方法での研究を続けなければいけない。

目的は肉体による勝負を計るということだからだ。

また、アスリートは体の限界、ギリギリのところで勝負することが宿命であり、

ケガは隣りあわせなのは誰でも覚悟しているものだ。

よく、スポーツ選手をケガさえなければすごい選手になっていただろう、

と見てしまいだが、ケガをするかもしれないけれど、そこまで肉体を鍛えなければ

高みに到達しないからやらなければならない。

そこで、ケガをしてしまったのならそれは、その選手の能力であり、

すごい実績を残した選手でもケガを抱えてやっている。

不慮の事故によるケガでなければ、選手の宿命の範疇となり、

そもそも無傷で過ごす選手などトップにはいない。

全ての選手がどこか体の不安を抱えている。

さて、道具についてだが、全ての競技で昔よりその性能が落ちたものを知らない。

スポーツ競技に限らず世の中全てでそう言える。

昔より性能が悪くなった道具はない。

物は確実に豊かになっている。

不況だ、インフレだ、デフレだ、と嘆いてみても生活水準は上がっている。

全ての物の性能は上がっているし、新しいものが常に生まれているし、

なくなったものは淘汰されただけ。

一度産まれたものは周知となるので、どんどん複製され、改良される。

産むことは大変だけど、一度産まれてしまえば量産され、進化するのだ。

競技では道具の性能が行き過ぎて是正が入ったものは多々あるが、

わざわざ改悪に精力をそそぐのは人間の業として不合理だろう。

人は今より良いものを探り、追求し、欲するものだ。

そこをどこまで認めるか、禁止にするかのさじ加減にいつも苦心する。

その根拠とするのは過去との公平さだろうか。

あまりの道具の良さにより、はっきり効果が見られ、

人の能力だけでない成果には行き過ぎと判断し、制御が施される。

そしてその道具はそれを扱う人のためを考える。

道具をつくる人たちは、それを使う人をやっつけるためにやるとなると、

陰謀という見方になり、その人のために作ることが正義だ。

すると、道具は必ず、扱いやすいように作られてゆくことになる。

バットなら打者のため、グローブは野手のため。

ピッチャーのためにバットは作られないし、打者のためにグローブを作らない。

全ての道具は扱う人のために作り、だから性能は常に良くなっていく。

未来に渡ってまた道具は変わっていくし、許可や禁止のものが出てくるだろう。

だから今、悪とされるものも実はそう悪でもない、というものも出てくるかもしれない。

一昨年から日本でも使っていいと村上が発言していたバットは

「まじ堅いっす」というアメリカ製のものだそうだ。

はじきがいいので飛ぶそう。

王のホームランは圧縮バットにより量産されたとよく言われることなのだが、

ただその一点で今を比べてもダメだ。

道具の性能は確実に良くなっているので、

今のバットは当時の圧縮バット以上の効果があるかもしれない。

金属バットの扱いは格段に良くなり、振り抜きが良くなった。

高校生の技術や体格の進展とともにバットの性能も良くなったので、

バットの方に規制を入れ、昨年から低反発バットが導入された。

ステロイドは体に悪影響を及ぼすため、これを服用しての体づくりは禁止されており、

この服用が判明した、あるいは疑いのある選手の記録は認められないか、灰色となっている。

しかし、ステロイドが健康食で、体づくりにとって容易に効果があらわれるものなら

規制も入らなかったかもしれない。

その前に一般食として流通するのだろう。

プロテインと一緒だ。

さらにこれからステロイドが実は体に害がないものとして生まれ変わったら

認められるかもしれない。

しかし、そこには過去との公平さを考慮に入れることになり、

その可否の線引きをどこで折り合いをつけようか、考えることになる。

体をつくることをだめ、とは言えない。

体の成長をだめ、とすることはできないだろう。

飯を食べちゃだめ、と言っているのと一緒になってしまう。

そして健康を害しないとわかっているものを禁止することもできにくい。

そうなるとやはり道具を規制するか、競技そのもののルールに手を加えるか、

となるのだろう。

野球情報メールマガジン

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

傑作コラム

TOP