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デッドボールに対してピッチャー返し ピッチャーは痛いだけ怒らない

デッドボールに打者は怒る権利が与えているかのようだが、

一方で同じ身の危険であるピッチャーライナーにピッチャーが怒ることはない。

2022-6-6 デッドボールによる死 ピッチャーの大罪

 

打者がデッドボールに怒るのは身の危険と痛みに対する怒りからだ。

打者はぶつけられれば当然、防衛本能から相手を敵視して怒るなり、威嚇するなりし、

あいつは俺を殺そうとしているとまで思えば、危険を回避するために逃げる行為さえもとるだろう。

はじめから、自分に向けて来るとは思っていなく、ストライクコースに来ることを前提に待っているから、

ぶつけられると頭に血がのぼるのだ。

 

デッドボールをピッチャーが悪いと感じてしまうのはそこに投げるつもりがなかったからだ。

ピッチャーが、意図するところとは違うところに行ってしまったということでミスだから

俺が悪いと感じてしまう。

 

打者がデッドボールに怒るのは身の危険と痛みに対する怒りからなら、ピッチャー返しも

身の危険と痛みを伴う。

しかし、ピッチャー返しに怒っているシーンは見たことがない。

 

打者はピッチャーが意図した球に対して対処するという立場なので、それを打ち返す

方向まで決めるということは難しい。

ピッチャーに向かって行ってしまうこともある。

 

しかもピッチャー返しはバッティングの基本とまで言われている。

向かって来た球をそのまま真っ直ぐ打ち返すのはナイスバッティングであり、

打者の勝ち、ピッチャーの敗北、とされる。

 

だから打ち返されたピッチャーのせいであり、それに怒っているようでは情けない、

という図式になっているのだ。

デッドボールに打者はどうしようもないけど、ピッチャー返しは自分が悪いという

野球の観念。

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