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和田の悲壮感

和田が悲壮な覚悟でメジャー初登板を迎えた。

本人いわく

「これが最初で最後のチャンスかもしれない」

と言っている。

 

海外挑戦して今年で3年目。

まったく実績を残せていない。

 

アメリカにわたってから苦しい野球生活を強いられ

オリオールズをクビになり、カブスに移り、やっとこの初登板なので

上記のような心境になったのだろう。

よくわかる。

 

北米リーグではドリームをつかもうと世界中の強者が集まる。

ただ才能があるだけでは生き残っていけないのだ。

突出した実力がない限り、

運を味方につけないと生き残っていけない。

 

なぜか。

 

いろんな才能に秀でた選手がゴロゴロいるからだ。

 

「俺は真っ直ぐが速い。世界でも通用する。」

「いやいやその程度のスピードだったら他にもいるし、

キレとコントロールを兼ね備えたピッチャーが他にいるよ。」

 

「俺はバッティングには自信がある。レギュラーだ。」

「いやいやバッティング技術はあるかもしれないけど

もっとでかい奴でもっと速いスイングする奴がいっぱいいるよ。

長打が期待できるからそっちを使うよ。」

 

「俺は守備がうまい。一攫千金だ。」

「いやいや守備がうまいだけじゃ勝てないんだよ。

それに守備だけだったら他にもいるし、守備固めならベンチに入れておこうかな。」

 

と、このように

世界は知らない才能がゴロゴロしているのだ。

 

そして

実力があり才能があっても

試合に出られる人間は人数が限られている。

 

同じ実力なら伸びシロがある若い奴を使うし、

チーム事情によってパワーのあるやつ、

足の速い奴、

当てるのがうまい奴、

守備の穴を埋めてくれる奴、

クローザーを任せられる奴、

ワンポイントで使える奴、

といったように、チームの総合力が最も高くなるよう

チームが最も機能するにふさわしい選手をピースとして埋めていくのだ。

 

あっちのチームなら試合に出られるだろうけど

こっちじゃ別の奴使った方がいいというケースが出て来るのだ。

 

単にそれは

選手個々の実力ではなく、特長と適任で決まってくるということ。

 

それほど世界中の強者が集まる舞台では試合に出てくるのは難しい。

 

レギュラーとなると本当に突出している何かがないとだめなのだ。

 

日本人で海外挑戦と言って海を渡った人間があまり評価を受けないケースがよくある。

 

逆の見方をすれば

イチローと松井、ダルや田中に上原あたりが目立っているため評価されないが、

他の日本では一流だった選手だって通用しなかったかというとそうとは限らない。

 

松井稼、福留、城島、岩村、この和田や中島など評価は高くないが、

ピースとして働いた実績があれば通用したと判断していいはずだ。

 

チームメートに実力者が必ずいるため、突出した活躍をしていないがための評価だが、それは運だということ。

 

日本のように層が薄ければ、

彼らはスターだが、海外の層の厚さではそれは大変だ。

 

ピッチャーは割合ポジションを与えられるが。

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