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小笠原のスイング 今週の出来事

中日・小笠原道大が振り返る「天国と地獄」の巨人時代

 

小笠原は今年41歳。

この歳で3年間も1軍での活躍が乏しかったことから考えれば、

まだ移籍してプレーできるということは、とても稀なケースといえる。

 

日ハム時代のチームメートであった落合が、

温情を含めて獲ったということも否めない面ではあろうかと思うが、

それでも小笠原にはまだまだ戦力になる可能性があったからこその獲得ともいえるはず。

 

私も小笠原はまだ終わっていない、

それどころか

一戦で活躍し、さらにはトップ選手として敵チームからマークされうる実力があると見ている。

 

小笠原の場合は

守備と走塁はプロの一流レベルにはないので打撃の復活が選手としての復活になるわけだが、

それは代打で1年通じて1軍にいても戦力になるわけだからそれでも復活と言っていいと見るべきだ。

 

しかしフルに出場して先発すればあの打棒なら主力を張れると思っている。

 

巨人は巨大戦力ゆえ実力があってもベンチや2軍に置いておくチームだ。

 

そうすれば、他チームで活躍されないことで、他チームの戦力を削ぐことにつながり、

結果として戦力になるという見方ができるから。

 

以前からこのように相手チームの主力をFAで引っこ抜きベンチに置いておくことで

相手の戦力を低下させる戦略を取ってきた。

 

その選手が他チームへ移っても脅威にならないと判断すると放出するのだ。

 

ぜひ、この戦略に抵抗し、巨人を苦しめ、巨人FA組から初の復活を期待したい。

 

数年前までは日本でNO,1の打撃技術と言えるほどのものだった。

 

近年引退を決めた好打者たち。

たとえば

立浪、金本、小久保あたりは、明らかにプロのレベルでなくなり引退した。

 

また、松井秀もゴジラとは程遠い内容になり引退を決めた。

そして宮本、前田智あたりもそろそろ引き際だと思っているところに昨年引退を決めた。

 

今、現役のベテランである松井稼、井口、井端も長くはないように映る。

しかし、小笠原はまだやれると思う。

巨大戦力の巨人でなければもっと出場機会も増えると思っていたところにこの移籍だ。

 

小笠原はフルスイングといわれ、大きなスイングをしていると思われているようだが、

実はまったく逆なのだ。

 

フルスイングの印象はフォロースイングが大きいからそう見えるだけで、

トップからインパクトまでは実にコンパクトに出てくる。

 

最短距離で出てくるというよりは、体の体重移動と回転だけで

バットは振っていないともいえるようなスイングだ。

 

これは非常にまれな打ち方で小笠原独特のものと言える。

 

これは下半身が強いからできる打ち方で

ボールをバットに当てるにはとても確率が高くなる打ち方といえる。

小笠原は高校時代ホームランを打ったことがなかったそうだ。

それがここまでのスラッガーになるものなんだ。

 

私の千葉出身の友人に聞いた話だが、

小笠原が在籍していた暁星国際高校は当時、割と新興の野球部だった。

 

野球部は自由な雰囲気で髪も長め、部員の素行は評判のいいものではなかったそう。

 

その中で新興野球部の暁星国際が勝ち上がっていった。

 

千葉では、評判のよろしくない暁星国際を甲子園に行かせたくないという雰囲気が高まり

決勝で成田高校が暁星国際を破り、周りはホッとしたんだとか。

 

まあどこまでホントの話かわからんが。

 

 

小笠原の打撃技術はお手本にしていいものであり、打撃論を構築する上で、

貴重な材料たるものだから、もっと出場機会が増える事を望み

また、卓越した打撃技術であることを証明するためにも40歳を超え復活するという

稀有なストーリーを球界に残して欲しいものだ。

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