トリプルスリーという記録に馴染みができた。
セ・パ同時達成と3度の達成を実現させた山田のおかげで高名となった。
ただ、トリプルスリーというけれど、
記録好きで、こじつけて派手好きのアメリカの受け売りという感も受ける。
ヒットを打つテクニックに優れ、なおかつホームランも打てる長打力を持ち、
されには脚という武器をもつ、ハイブリッドなプレーヤーとして
賛辞を贈るにふさわしい記録として誕生した。
こじつけと言ったのは、盗塁が30という、さほど多い数字じゃないということ。
トリプルスリーという語呂合わせのため、30を使わざるを得なかった。
だってトリプルフォーとは言わないもの。
それは実現が不可能な数字だから。
フォーになると、フォーティ・フォーティにヘンゲする。40ホーマー、40盗塁だ。
4割と40本を同時達成することが、とても困難だから。
昔の日本のプロ野球の盗塁は100を超えることも、あるほどだ。
だが、30個くらいで盗塁王になることも、昔からよくある。
盗塁王ほど、数に差があるタイトルはないだろう。
盗塁は、必ずしも脚の速さがNO.1の選手がタイトルを獲るとは限らない。
脚の速さは必要ではあるし、特別の速さを持っていれば、それは当然、盗塁王に近づく。
松井稼頭央は特別のスピードを持っていた。
だが、それだけではなく、ピッチャーのくせを盗むこと、スタートやリード、球種を読む、
スライディングの巧さといったことでも盗塁は成功できる。
福本は脚が特別速かったわけではないという。片岡も脚は速くないと自分で言っていた。
昔、100mの日本記録を出した陸上選手が代走専門として、プロ野球に入団したことがあった。
野球素人だったため、盗塁の際、ランナーコーチの合図でスタートを切っていたと聞いたことがある。
それを、ファーストの選手が合図しても、走ってしまうため使い物にならなかったそうだ。
そして、何より脚の速さをもっていようと、野球の実力が足りていなければ、常時試合に出場でいないので
盗塁王は難しくなる。
バネがあって、脚が速かった飯田は、レギュラー定着がままならず、盗塁の数は意外と少ない。
巨人の鈴木も脚のスペシャリストとして代走での出場が多かったので盗塁王には至っていない。
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