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高校生の野手が11球団を占める異常現象 ピッチャー不作の2018ドラフト

今年のドラフト1位は、高校生3人に11球団が集中した。

つまり、1球団以外は高校生を指名したということになる。こんなことは過去に記憶にない。

しかも、その3人が野手というから珍しさに拍車がかかる。

野球はピッチャーなので、新戦力はまず、ピッチャーを欲しがるもの。

しかも、将来どうなるかわからない高校生野手に集中するより、ピッチャーを獲ろうとする球団が

あって当たり前のところ、12球団の1巡目が出そろっても、高卒ピッチャーは吉田だけだった。

11球団というのは最高ではないか。最初の3球団が藤原を指名するという意外な展開に、

全球団高校生指名ということもあり得るのではないかとドキドキが高まった。

2006年に田中、堂上、増渕、大嶺で11球団重複というのがあるが、この時は高校生ドラフトだった。

 

そして、とても興味深いことが

1位重複の3人にホームランバッターがいないという現象だ。

3人に共通することが、走攻守3拍子揃ったハイセンスなタイプということ。

ただ、こういうタイプの選手なら大学や社会人の中に、即戦力となる選手が多くいるものだ。

高校生でこれだけの実力があるから、将来のレギュラーになってくれる可能性が高いと判断したから

ということになるのではあるが、11球団で重複するほど、どうしても欲しいとなるか、

という感想をもつ。

喉から手が出るのは、エース候補とホームランバッターというのが通常だった。

 

高校生野手の重複は、スラッガーばかりが名を連ねる。

清原、松井、紀田、福留、堂上、中田、高橋周平、清宮。

昨年、甲子園のホームラン記録を更新した中村はホームランバッターではないが、

キャッチャーという稀少価値がある。

立浪が今年の3人のようにハイセンスな重複選手だった。

 

スラッガー以外で、しかも11球団を高校生野手が1位を占めるという初の出来事と言えるだろう。

ただ、小園に4球団まで重複するところを見ると、

ピッチャーを含めて、大学と社会人に有望選手が少なかったのだろう。

高校生はこれからどれだけ化けるかわからないものだから、

そこへ賭けるという側面がある。青田買いだ。

山田がホームラン王になるなどと予想した人はいなかっただろう。

小園は田中よりは良い選手になるだろうが。

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