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由伸が97年、上原が98年、尚成が99年 同い年3人が連続して巨人ドラフト1位

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MLBを経験した選手が古巣に復帰している今季。

青木がヤクルト、松井が西武、イチローはついにマリナーズ、そして上原が巨人に。

 

上原は、98年ドラフト1位入団でルーキーイヤーに、いきなり20勝した。

この年、セ・リーグもパ・リーグも最多勝がルーキーという異例の現象が起きた。

その時のパ・リーグのルーキーが松坂だ。

 

同期プロ入りの上原と松坂が、今季に新天地で瀬戸際ともいえるシーズンを迎えようとしているという

巡り合わせとなった。

 

瀬戸際と表現してみたこの2人だが、

上原には松坂と違いコントロールという最強の武器がある。

 

先日、実戦形式で味方相手に登板したが、コントロールがいいので同じ軌道から球を散らすことができる。

「球種が分からなかったら打てない」「ストライクからボールになる球ばかり」

「球種を言われなければ全部振っていた」

というチームメートの発言はそういうことだ。

打ちに行って、打者がミートポイントと思ったところから左、右、下に変化させ、前後に緩急を使うと

泳がされたり、詰まらされたりで、ゴロ、フライ、ファールになる。

 

この場で何度も記しているが、ピッチャーの仕事は速い球を投げることや、三振をとることでなく、

ピッチャーとは、と辞書に載せるとしたら「腕を振って自分の持ち球を意志の通り操る人」だ。

 

コントロールできるピッチャーは使いやすい。

色々なポジションに配置でき、使い勝手が良い。

松坂のように、投げてみてどこへ行くでしょう、どんな球となるでしょう、さあバッターの方どうですか。

といったような自分でもどうなるかわからない球では、危なっかしくって任せられない。

 

上原が良く口にする雑草魂。もともとは鈴木啓示が雑草と口にしていたことの方が有名だ。

上原が雑草というのは、高校時代はエースでなく、教師になろうと受験した大阪体育大学に落ち、

一浪したのち入学を果たしたというエリート街道を歩んでいないことに由来する。

 

高校時代は、現日本代表コーチ・建山がエースだった。建山とも98年ドラフト組で同期となり、

かつてエースだった建山が日ハム2位と立場はすでにこの時、逆転している。

一浪時代は受験勉強、トレーニング、アルバイトと苦労した。

この19歳時の苦労を忘れないというで、入団時の背番号を19としたとか。

 

上原が巨人に復帰したことで広島・緒方監督が危機感を口にしているようだ。

広島に黒田が復帰した際、投手陣に影響を与え、特に前田に影響を与え、ピッチングに幅をもたらせたと

されている。

敵将は、上原が菅野に対して黒田のようになるのでは、と見ているのだ。

黒田は上原のひとつ年上。前田は菅野のひとつ年上。

ということは黒田と前田の年の差と上原と菅野の年の差が一緒ということになる。

 

年齢ということで、もう一つ。

上原と高橋監督は生年月日が一緒で1975年4月3日。

高橋由伸と同姓の高橋尚成が1975年4月2日。この3人がみな、ドラフト1位で3年間並んだ。

大卒の由伸が97年、一浪経験の上原が98年、大学から社会人経由の尚成が99年。

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