指名公言チームと隠すチームがある。
公言するのは選手に対する誠意と他チームに対する牽制だろう。
隠すのはドラフト会議を盛り上げるためと他チームに対する牽制だろうか。
今年のドラフト前にソフトバンク・王は公言してもいいけど、面白くないから
と言わなかった。これもファンサービスなわけだ。
そう。ドラフトは元々、戦力均等、契約金と年俸高騰阻止、という理由で設けられた。
それが、数々のドラマを生み出すことになり、ドラフト会議そのものが
巨大コンテンツになってしまった。
今のドラフトは、ファンが会場に入ることができ、始まる前は12球団入場なんて
のもあるくらいだ。笑わせられる。
スポンサーのリポビタンDはドラフト会議を応援するとまで言っている。
職業選択の自由、プロは金で強くなっていいという当然の理屈を
平気で無視しているドラフトが多くのドラマを生み出し、毎年ファンがドキドキする。
だから、やめようという声が上がってこない。
マスコミが煽ることで、感動や驚きを貰おうとさえしている。
昨年は、高校生野手3人に11球団が指名し、さらにその3人にホームランバッターがいない
という異例の事態が起きた。
指名が進む中12球団高校生指名もあり得るかもと、ドキドキは増していった。
このドキドキドラマは、矛盾をはらみながらもやめられないわけだ。
そんな金儲けのネタとして重宝するマスコミや
ヒューマンドラマを楽しんじゃおうとする傍観者とは裏腹に、
ドラフトは指名される側の当事者はたまらない。
行きたいところや自分に合うであろう就職先を選べない。
自分の人生をくじに左右される。しかも、他人が引くくじに。
せめて、指名した球団の名が入ったBOXに自分で手を入れ選べば、まだ納得できよう。
指名は今日で、抽選は本人に明日引かせてあげたらいいのに。
https://twitter.com/yakyucolumn