問題や矛盾を抱えながらドラフトは毎年続けられ、廃止どころか楽しみとして浸透している。
2020-10-27 大学4年間で高卒プロ組を追い越すか ドラフト2020
それは、ドラフトがこれまで多くの人間ドラマを生み出してきたからで、
ファンが予想してワクワクできるという、それだけでスポンサーがつく巨大イベント、巨大コンテンツになってしまったから。
今のドラフトは、ファンが会場に入ることができ、始まる前は12球団入場なんてのもあるくらいだ。
会議のくせに。
笑わされる。
スポンサーのリポビタンDはドラフト会議を応援するとまで言ってしまっている。
今年のドラフトは例年とは違う無観客と言っていることにも笑わされた。
観客を入れるようになったのは最近だし、会議なんだってば。
この時期になるとあらゆるメディアで指名予想を楽しみ、本番では意外な指名にどよめき、
くじ引きでは、当事者でもないのにドキドキしてしまう。
さらに、下位でひっかかった選手のこれまでの経緯に感動したり、苦労に共感したり、
と野球を超越したドラマを楽しむ。
ただ、矛盾と問題を抱えていても、プロが億を払ってでも投資したい選手を高らかに宣言する
という場があるということはファンに興味をひかせる。
元々、ドラフトがつくられた主旨とは違っていたはずだが、良い作用となり、球界は御の字だ。
プロが億を投資します、という宣言は、彼らのこれまでの野球人生の苦悩に対する賛美ととらえれば
ドラフトは1大イベントとなって然りだ。
今年ドラフト指名された選手たちは良かった。まだ、野球ができる。
ドラフト当落上で、さらには指名されなければ野球を辞めると決断した人、またはドラフトに関係なく、
ここで野球に区切りをつける選手は毎年のことながら多くいることだが、
特に今年は完全燃焼できないまま、野球から離れなければいけなくなったものと思う。
それも人生とは言え、不遇だ。
野球ができない環境になったのは何も感染病のせいではない。
感染病に右往左往した社会。
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