昨日記した、マスコミの誇張による注目の集め方、狡猾について続ける。
2021-1-14 ちがう、ちがう、そうじゃない。マスコミによる誇張表現
そしてこの言い方に似たものとして「江夏の21球」。
のちのちにも語り継がれるノンフィクションの傑作とされるものだ。
不世出の大投手・江夏だからこそ傑作になり、江夏だから、あの大ピンチを切り抜け、
広島に初の日本一をもたらせたという印象を植え付けた作品だ。
だから、その内容を知らなくとも、「江夏の21球」と言えば、江夏という大投手が日本シリーズで
絶体絶命のピンチを1人で切り抜けたという印象を持つ。
江夏はそれまでにもオールスター9連続奪三振、奪三振の日本記録、しかもそれを王から奪うと有言実行させた、
ノーヒットノーランをして延長で自らサヨナラホームラン、などの豪傑を見せてきたので、
江夏=伝説となっているので、一流作家の手にかかると、この21球も伝説へと化ける。
ただ、これも文章の秀逸により大げさなドラマに祭り上げられたものだ。
賞に輝き、日本シリーズの感激とノンフィクションの良さ、タイミングがあって、
世間に浸透したためにメディアで取り上げられることが多くなった。
そしてこの物語は究極の場面における、勝負の駆け引きを人間感情とともに描いたというものだったはずが、
題が「江夏の・・」となっているので、江夏の伝説となってしまった。
マスコミによる誇張に通ずる理由は、この21球は江夏の快投乱麻ではないからだ。
そしてこの物語は究極の場面における、勝負の駆け引きを人間感情とともに描いたというものだったはずが、
題が「江夏の・・」となっているので、江夏の伝説となってしまった。
この物語を語り継がせたのは、ノーアウト満塁から江夏がスクイズを失敗させたことを含め、
1人で切り抜けた英雄かのように伝わってしまったためなのだが、満塁にしたのも江夏がやったとも言える。
ノーアウト満塁から江夏が登板して、この結果ならそれでいいが、
3人のランナーは先頭のヒット、2人目フォアボール、3人目敬遠というものだ。
盗塁の送球が外野へ抜けたことにより、先頭で出したランナーが3塁まで行ったため、
フォアボールや敬遠が生まれたという見方が出来るが、江夏がこのピンチを招くに
大きく影響しており、江夏は全然、英雄ではないことになる。
これがマスコミの誇張による狡猾だ。
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