プロの世界へ希望をもっているドラフト指名された新入団選手の契約が進むが、
ほとんどが3年~5年でプロの世界を去って行く。
下位指名は早い段階で見切りをつけられるが、1位は簡単にはクビにはならない。
1位ほどの選手だから、きっとまだまだこれから可能性がある、というまっとうな理由以外で3つあげてみよう。
まず1位で指名しておきながら育てられないのか、という評価を他球団、野球関係者、
野球ファンから見られてしまうというものが一つ。
ファンの失望を買い、そのチームから離れかねない。
ファンはあいつも育てられないのか、という目で見てしまう。
だから1位指名はじっくり、ゆっくり、大事に一軍で結果が出るように怪我をしないように育ててもらえる。
次に考えれらる理由はパイプがなくなるということ。
1位指名するほどの選手を育てられないとなったら、次に有望な選手が現れた場合、
その選手を育成してきたアマチュア指導者はあそこにはやらないという判断を考えざるを得ない。
手塩にかけて育てた選手をその上のレベルに預けたら潰されてしまったというんじゃたまらない。
そして最も大きな理由はビジネスの観点から1億以上もの投資をする1位指名選手には
ものになってもらい、回収しなきゃという現実があろう。
高校生に1億も払って来てください、などという世界は野球の世界以外思い当たらない。
一般の就職は就職先が課す試験を突破したり、面接で自分をアピールしたり、
コストをかけてとってもらおうとするが、スポーツの世界はリクルートする側が
足繁く通い、大金を用意して来てもらおうとする。
高校生のガキに。
それも億などという金が飛び交うのは野球だけだろう。
売り出そうと宣伝もしてるし、それに見合った活躍をしてもらって回収しなければ、
フロントとしてはビジネスの才覚がないというレッテルを貼られてしまう。
いわゆる仕事ができない、ということになるわけだ。
それよりなにより損失を出せば球団運営自体が不可能となってしまう。