吉田がポスティングでの海外移籍を探る動きとなっているようだ。
日本でも身体が小さい吉田を海外のチームはどう評価するのか。
さらにどう使っていくのか。
日本で実績のある選手が海外へ行きたい理由は、ひとつに桁違いの報酬とは別に
高いレベルでの野球を経験したいからだ。
打者は世界の良いピッチャーと対戦したい、経験したことのないスピードボールや見たこともない
変化球を体験したい。そして世界最高の守備網の中を自分のヒッティングで突破できるのか試したい。
ピッチャーなら世界のパワー相手にどれだけ通じるのか、あるいは自分の最高の球が
どこまで飛ばされるのか、試したい。
今まで内野安打だったものが強い肩によりアウトになることを経験したいと思うことが動機になる打者はいまい。
脚の速い選手が海外でどれだけ盗塁できるだろうかと、試そうとした例を知らない。
イチローは海外へ渡る際、盗塁数は増えるでしょうと、前々から語っていた。
脚だけを目的に獲得するチームはないし、さらにそれでは海外移籍の権利を所属球団からは得られづらい。
世界最高クラスのフライを捕ってみたいという理由はなかろう。
フライという凡打は高校野球のレベルでもプロのレベルでもたいして変わりはなかろう。
高校生がプロの試合で守備について、いきなりでもフライくらい捕れる。
例え経験したことのない高いフライが発生する可能性が高くなろうとそれを何度も経験したいから
わざわざ海外へ渡ろうという動機にはならない。
ゴロも同じだ。
凡打であるゴロも高校レベルとプロで大きく変わらない。
経験したことのない強烈なゴロが発生することはあるが、それでもそれが動機にはならない。
結局海外へ渡る理由は打者なら最高レベルのピッチャーとの対戦、ピッチャーなら最高レベルの
打者との対戦をしたくて意欲がわく。
特に吉田は守備力も走力もない打つことだけの選手だけに明白だ。
そしてそういった奴らが集まった空間で高いレベルの打撃、高いレベルの守備、
高いレベルのスピードを体験したい、そして野球発祥の地でそれらを同時に感じたい、と思うのだろう。
そして、人類の中で自分の実力の位置を知りたい。
