球種が増えた昨今は、その球種が何なのか解説者は求められることが多くなったが、
戸惑う解説者の中には、遂にここまで来たか、というとんでもない表現を使う人が現れた。
2022-7-1 今のはシュートなのツーシームなの? フォークなのスプリットなの?
カットボールはスライダーの小さい球、スプリットはフォークより速く、落ちが少ない、
ツーシームはシュートと一緒と言っていいが、シュートの中でも縫い目が二つ見えるように打者へ向かう球。
それぞれ打者への効果を変えた球があり、中にはどちらでもいいものもあるので
見ている方は判断つきにくい。
しかもピッチャー本人がスライダーを投げたつもりが意図した変化でなく、
少しだけ動くことでカットボールのような効果となり、内野ゴロなんてこともある。
こうなると、解説者としては自信をもって、「今のはカットボールです」と言うだろう。
それはそれでいい。
はっきりわからなくていいのだが、その球種を推測し、バッテリーの意図を知ることにより、勝負の駆け引きを読み、楽しむ。
こういう時、良く「カットボールですかね、スライダー系の球です」とか言う。
スライダーという昔からある球と同じ系統がカットボールだから、”スライダー系”となる。
変化球には同じ系統の球に分類され、スライダー系、シュート系、フォーク系、
チェンジアップ系などとなる。
逆にカット系と言ったり、ツーシーム系と言ったりすることもある。
変化が小さいのでちょっと動いて見えるな、と思うとこう表現するわけだ。
こうして表現がむずかしくなった変化球だが、ついに現れた表現とは
実況が「次はどのような球でしょうかね?」とか「バッテリーはどう攻めていきますか?」
といった質問に、「バッテリーの意図としてはできればゴロを打たせたいですから、
2球目のファールを見ていても、最後は○○系で行くはずです」
などと言う。
この○○系がとんでもないのだ。
また明日へ。