宇田川はアマチュア時代、華やかとは言えない道を進み、プロへも育成入団、そこから
昨年、支配下登録されると、一気に日本代表に選出されるまでになった。
この激しい環境変化に、戸惑うのは普通の感覚だ。
いわば雲の上の存在だった選手たちとあっという間に同じチームで、しかも最も注目が集まる
試合に臨むことになるのだから。
周りの選手たちを「スーパースターすぎて」と言って、気後れしたようだが、それを言うなら監督を見ればいい。
栗山の方がさらに実績に乏しい選手だったと言える。
教師になるために国立大学へ進学したものの、野球部で活躍できたことをきっかけに
野球の道へと軌道修正し、ヤクルトにドラフト外入団。
レギュラーとしての期間はわずかで、20代で引退している。
この経歴で日本代表の監督になるなど野球界一の出世と言っていいだろう。
ここまでになった理由は2つある。
ひとつは引退後のタレント活動だ。
国立大学出身の元野球選手ということとでメディアに重宝がられ、
多くの取材と番組でアマチュアからプロまで多岐の切り口から野球を伝えてきた。
この長年の積み重ねによりコーチ経験なしに日ハムから監督を要請された。
そしてもうひとつの理由が大きい。
それは言わずと知れた大谷との出会いだ。
アメリカに渡ることを希望していた大谷に他球団が回避する中、最も良い選手を一位指名するとの
信念から強行指名。
そして、大谷の頭に全くなかった投げることも打つことも許すというウルトラC提案を持ち出し、翻意させた。
そして大谷の爆発により栗山のアイディアにも名声が上がることになる。
栗山あっての大谷との評価にまでなった。
宇田川が気後れしたことと同様、現役時代の実績に乏しい栗山も代表選手への気遣いは相当高かったことだろう。
明日へ。


