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桑田道はほんとうにあるのか

桑田がケガでマウンドから遠ざかっていた際、巨人グラウンドで黙々と走り、

その走りの積み重ねによって芝生がはげた外野を桑田道というのは有名だ。

 

長い年月を耐え、復活のためにやるべきことを繰り返す桑田らしさを示すエピソード。

また、一途でコツコツ積み重ねることが美徳とされる日本ではこの話は教訓のようにさえ伝わる。

地道な積み重ねはこんなに大きな結果になるのだという。

 

同じところを踏み続ければそこには植物は生えない。

ペンギンは子育てのために海へ魚を獲りに行くに、いつも同じルートを往復することで

そこには道ができ、大群ともなればその幅はとても大きなものになる。

 

だが、本当に桑田が繰り返し走ったことでできたものなのか。

そこだけ芝がはげているので誰かが通って、そうなったことはそうなのだろうが、

走るのは桑田だけではないのだから、他の人も走ったことが予想できる。

 

一番たくさん走ったのが桑田だったのはそうかもしれないが、10人が一往復するのに

同じだけの圧力を地面にかけるなら桑田は10往復しなければならない。

桑田道を一番往復したのは桑田であったとしても、はげあがるのに影響は桑田以外の総力かもしれない。

 

ところでこの映像を観るたびになぜ、わざわざ芝生の上を走るのかが疑問だ。

グラウンドなのだから芝生となるように作っているのにわざわざそれを壊す行為とも見られる。

野球をするのに外野後方に芝生が生えていない道ができてしまってはプレーに支障をきたすとも見られる。

 

そう思うのは、外野フェンス沿いには芝生がないスペースがあるからだ。

たいがいどのグラウンドにもそういう箇所があり、走るのはそこを利用することが多い。

 

たとえそこを走らなくても、芝生が薄くなってきた、と思えば少しコースを変えようとか思わないものか。

誰か止めないか。

 

それとも話題提供のためか。

芝生がはげることで話題になると見越してそこを走ったか。

 

それとも球団から指示があったのか。

そうして話題を作ろうよ、と。

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