イチローの象徴的ポーズとして
イチローのものまねをする人が必ずやる、バットを投手方面に垂直に立て
肩のあたりに左手をやり、袖をまくりあげるあの仕草。
それは、どうしてやり、いつからか。
イチローは愛知出身で中日ファンだった。
子供の頃は小松のファンであり、ピッチャーもやっていたイチローは、小松のマネをして投げていた。
小松のフォームで特徴的な、グラブをもった左手の動き。
ガバっと前にある空気をかきこむようなあの動きを真似して投げていたそうだ。
そして、イチローの象徴的ポーズももとは、真似だった。
中日の左バッターでテクニシャンである田尾が打席で構える前に体の前、
ピッチャーに向けた顔の横でバットをくるくる回す仕草に影響を受けたのだ。
イチローが世に知れ渡ることになる1994年は、まだこの田尾のようにバットをくるくる回すだけだった。
この仕草をやる理由は打撃フォームは背筋を伸ばしたまま行いたいという意識からもし、
背中がまるまるようだとくるくる回したバットが帽子のつばなどにぶつかり、
丸まっていることがわかる。
または、背筋が丸まったままならバットを回すことで背筋を伸ばす意識につながる。
実際に田尾のインタビューにそう答えており、田尾もそのためにやっていたと言っている。
イチローはスターに一気にかけ上ることになり、独自のポーズとしてファンに訴えるため
徐々に大げさになり、それが、今のポーズになっていった。
振り子打法とともにイチローを象徴する動きとなった。
そして大げさになっていったイチローのこの動きは、やがてバットをピッチャーの方へ垂直に立てる動きとなり、
結果、スコアボードのなにかを消すか照準を合わすかの動きとなり、打席での集中につながっていったそうだ。
こうしてルーティーンにまでなってしまえば、やらないと気持ち悪くなる。
袖も引き上げないと気になってしょうがないものだ。
繰り返しやっている動作はやらないと気持ち悪く、気になり、集中力を欠かすことになる。
イチローの象徴的ポーズについて先日記した。
もう一個の象徴的な動きである打席に入る前の素振り。
イチローのは素振りとは言えないようなものだ。
通常の打者は、ネクストバッターズサークルではバットにおもりをつけたりしてビュンビュン振り回す。
おもりを外せば、ピッチャーにタイミングを合わせ、実際に打つと同じスイングをする。
しかし、イチローは実際に打席で行うスイングとはかけ離れた動き、
つまりは素振りとは言えないような動きを繰り返す。
バットを思い切り振らず、体の外を回し、ゴルフのように大きく回す。
この動きをなぜやるかということは有名だが、これいついては次回以降へ。


