アジア大会が開催されている。
水泳の一発目の優勝となった男子200M自由形での
萩野の泳ぎは背筋に震えが走った。
よく感動して鳥肌が立ったとか表現するときは誇張の場合が多いが、
先日は、本当にゾクゾクッとしたものだ。
序盤2位につけていたのが、後半に入ると3位に落ちた。
両サイドを泳ぐ韓国、中国の英雄から遅れをとり
先頭の選手からは体ひとつくらい遅れてラスト50Mターンをした。
先を行くパクは後半強い選手だそうだ。
それが、ラスト50を切っても先に行かれているのだから
見ている方としては絶望するもの。
「えー、後半相手は強いのか。だめだ。」と。
しかし、
萩野も後半強いので前半抑えたがためにドラマが待っていたそうだ。
作戦勝ちということ。
萩野の50mごとのラップは
24:71 27:10 27:42 26:00
2位の選手が
24:78 26:48 27:04 26:98
3位の選手が
24:57 26:84 26:93 27:51
地元開催で英雄だそうだから、期待を一身に受けて
プレッシャーから前半飛ばしてしまったのだろう。
萩野はラップタイムからもわかる通り、
前半抑え、落ち着いてレースを運び、
ラスト50M26:00 という驚異のラップをたたきだしている。
落ち着き払った萩野は
「後半食える」と思ったそうだ。
「食える」とは水泳業界用語で逆転できるという意味だそう。
先を行くパクが疲れて浮いてきていたのがわかったと語っていた。
泳ぎながら相手の動きや水から伝わる感覚でわかるもんなのだ。
どうレースを運んだらいいか、どうすれば勝てるのか。