毎日野球コラム - 野球コラムサイト -

内村6連覇Ⅲ

体操やフィギアスケートといった競技は対戦型のスポーツではない。

 

つまり、

野球のように相手が投げてきたボールに対してどう打つか。

サッカーのように相手の動きに対してどう動くか。

柔道のように相手の仕掛けに対してどうするか。

 

これら対戦型のスポーツは相手が強すぎたらなす術がない。

 

体操やフィギアは対戦型ではなく自分の演技、技をアピールする競技となり

相手がいくらすごい技をしようが、自分のベストを尽くして今までやってきたことを出せばいい。

 

だから相手の強さに惑わされないスポーツであり、毎日やってきたことをそのまま出せばいいのだ。

 

なぜ、それなのに失敗するのかとつねづね疑問だった。

 

プレッシャーや緊張も関係してくるだろうが

それより大きな理由が今回の内村の演技を見て理解した。

 

分析するに

王者・内村は技術力が高く、つまりレベルが高く持っている技の数々も高いレベルのものだ。

 

世界体操前人未到6連覇も 内村航平「リオ五輪」への課題は?

 

 

技のレベルが高く、いくつも技があるため

9割くらいの成功確率の技でも堂々、世界と戦うレベルのものなのだ。

 

内村が9割成功するような技は他の選手は5割以下の成功確率しかない大技となってしまう。

 

内村が5割以下の成功確率の技は、他の選手は1割とかそもそもできない技ということになる。

 

したがい

内村が成功確率5割の技で勝負したら失敗するかもしれないが、成功したら誰も相手にならない。

 

ただ勝つためにはその必要がなく、9割成功確率の技をしっかり決めれば

相手は成功確率5割の技をやろうとしてしまい、うまくいけば勝てるかもという博打に出ることになるのだ。

 

内村にとっては難易度の低い演技をして平常心で成功させる。

 

こうして

対戦型でない体操やフィギアでは本来、自分のベストを尽くせばいいものを無理して失敗が起き、

内村の存在が目立っていくことになる。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

傑作コラム

TOP