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変遷する野球の常識 指導の間違いから

先日、中日・エルナンデスの送球が

日本人には緩慢に映るという話をした。

 

エルナンデスのように、立ったまま、上半身だけで

投げていたら、30年前の指導では

「なめてんのか」とビンタが飛んできたはずだ。

 

技術も体力もないくせに、かっこつけて投げやがってとなるのだ。

 

私が小さい頃の指導では、

送球する際、内野手であっても上から投げなさい。と

言われていた。

 

バックホームという急いで投げなきゃいけない場面でも

横や下から投げて、

一度でも送球ミスをすれば、次からは上から投げなければ許さない。

という指導だった。

 

横や下から投げることは、

適当に、かっこつけて、横着した、投げ方とした捉え方が

充満していたのだ。

 

他のチームもそれが常識だったのだろうか。

 

この指導は明らかに間違っているものだ。

 

経験を積んだ今の私で

当時の指導にモノ申したいくらいの間違っている指導だ。

 

腕は下に伸びている。

そして重力がはたらいている。

 

肩から下に伸びた腕を上にあげるには、重力に反する動きに

なるわけで、時間がかかり、労力もいる。

 

上から投げるということは、腕は上から下への動きになり

重力を利用して下へ向かって腕を振ることで

加速させて強く腕を振るのに役立つ。

つまり、強い球が投げる場合に有効なのだ。

 

それは、

速い球を投げるとき

遠い距離を投げるときに有効な方法なのだ。

 

内野手が短い距離で素早く投げるには向かない。

しかも、下から投げた方が、コントロールもつきやすい。

 

 

下から投げた方が速いだろうと思われる距離、場面では

極力下から投げた方が、ミスが少ないのだ。

 

正確で素早く投げることが要求される場面では

なるべく下から投げることを選択すべきで、

下から投げることが慣れておらず、ミスが出るのなら

練習すればいいだけだ。

 

それでもミスが起きるなら、適性がないということになる。

 

上から投げろは明らかに間違った指導だった。

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