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今年はじめ、そもそものコリジョンを振り返っておく

先週はコリジョンが世間で多く取りざたされていたのでそれについてこの場でも大きく取り上げた。

 

今起きている騒ぎをシーズンが始まる前、ルール導入時点で

こうなることを予期していたこの場のコラム内容を振り返っておく。

 

それは2016年1月11日のもの。

つまりストーブリーグの真っただ中。

まだキャンプにすら入っていない時期のものということ。

 

新ルール「本塁でブロック禁止」の波紋

なぜキャッチャーがブロックするかと言えば、

防具をつけていることと本塁は駆け抜けOK。のためだ。

スライディングはベースにタッチさえすればいいので、勢いよく滑ってくる。

二塁、三塁ではオーバーランできないので

スライディングの勢いは制限され、周り込んでのスライディングも制限がかけられる。

そのため、ホームではキャッチャーは、タッチだけに行くと、かわされる可能性がある。

そこで、防具をしていることをいいことにブロックに行くのだ。

 

この新ルールで、ブロックせずにアウトにしようと思えば、

完全にタイミングアウトの時間的余裕があり、ベースの上にグラブを

置いておかなければ、アウトにできない。

 

走者に向かってタッチに行っていては、かわされる可能性が大きくなる。

たとえ、ベースに置いておいても、勢いがあるランナーは、これをかわすことは十分にある。

 

つまり、完全なタイミングアウトでもセーフになる可能性がある上、

守る側は、かなり早くホーム返球が強いられ、コントロールも

高度で正確なものが要求されることになる。

 

野球の醍醐味のひとつであるホームクロスプレーはかなり減り、保守的なプレーが増えることになる。

 

怪我防止が理由であれば、タックル禁止の方にまず注目すべきだ。

 

そもそもタックルが許されている理由の方がわからない。

 

ブロック禁止となれば、タイミング完全にアウトでもかわしてセーフの

シーンが増え、

ブロックが許されれば、タイミングセーフでも体を預けホームを踏ませない

シーンが増える。

 

タイミングセーフなのにブロックでホームを踏ませないようにするため

走者としてはタックルという行為を起こす。

そこで、今回、ボールを持っていない状態でのブロックが禁止されることになったわけだ。

キャッチャーはボールが来ない間は、ベースを開けておき、

ボールを捕球しながら、体を預けていくというテクニックになるだろう。

 

怪我防止を促進して、

スピード感のあるシーンを減らすことがないようなルール改正を考えたい。

 

今季から本塁上のクロスプレーはどう変わるか。

また、点を取るか、防ぐかの場面でのルール改正であるため

両チームともここでのプレーは、神経をとがらせる。

審判にかかる負担は大きい。

 

その見極めは難しく、両軍ともに

「走塁妨害だ」「いや、正当なブロックだ」といった抗議の場面が増える。

そのたびごとに、審判は苦境に立たされることになる。

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