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盗塁を分析、研究すれば、高度な戦いがそこに展開される

昨日、山田の盗塁技術に触れた。

 

この場で、以前に盗塁は

細分化し、分析して取り組むべきだと提言したとおりに

取り組んだことになる。

 

その提言内容を振り返る。

 

まずは、具体的な盗塁に入る前に、

陸上100m走を引き合いに出している。

 

2015年7月に記した内容だ。

 

 

陸上短距離の選手はスタンディングから百メートルを

何歩でまとめるかを練習で体得する。

その百メートルの加速時の姿勢、トップスピードの時のフォーム、

減速時の走り方を研究し、100分の1秒を縮めることに腐心する。

 

たとえば

スタート直後は下を向いて走る。

加速後も足は、あまり上げずに腰を地面に平行に移動させるイメージ、

着地は足の裏全面で着地するフラット着地、

などの走り方が最近では浸透している。

 

昔は、ももを高く上げ、つま先で着地して、蹴りだし、跳ねるように

走ることが常識とされていた。

 

人間の走りは

トップスピードは40M~50Mあたりだそうだ。

それを過ぎてからゴールに向かうにつれ減速する。

 

つまり

トップスピードをいかに維持するか、

また、

トップスピードに到達するのを少しでも早くできないか、

そして、

減速をどう少なくするか、

はたまた、

スタートダッシュと加速時で人より貯金できないか、

 

これらを自分の肉体と相談し、最も効率よく、

そして100mを移動する時間を短くする。

 

これがまとめるということ。

トップスピードが誰よりも速い必要はない。ということになる。

 

このように、専門家は100分の1秒の争いを研究する。

 

それに対して盗塁は、そこまで研究されていないのではないか。

選手の勘とコーチの経験に頼ることが多く、

科学的に3要素(スタート、走力、スライディング)

を研究していないのではないか。

 

盗塁という、

ゲームの局面を変える技術は、科学的に研究するべき分野だ。

 

鈴木のように走ることだけで客を湧かせ、

塁にいるだけで、味方打者を有利にさせ、

相手には脅威を与える選手がいるくらいなのだから。

 

昔、100mの日本記録を出した陸上選手が代走専門として

プロ野球に入団したことがあった。

 

人から聞いた話だが、

野球素人だったため、盗塁の際、ランナーコーチの合図で

スタートを切っていたそうだ。

 

それを、

ファーストの選手が合図しても、走ってしまうため

使い物にならなかった。と聞いたことがある。

 

どこまで本当かわからないが。

 

しかし

鈴木のような選手がいるわけで

走ることが速いという能力がすでに備わっている選手を

ちょっと鍛えれば、きっと戦力になると思う。

 

盗塁成功率が低かったこの選手も、

ランナーにいる際は、味方の打率を上げたという効果を

及ぼしている。

足を警戒し、配球が単調になるからだ。

 

以前、テレビ番組の企画で

マイケル・ジョンソンがランナーをやったことがあった。

 

「世界最速の胴長短足」と言われたジョンソン。

 

トラック競技では、さほど速いように見えないのだが、

圧倒的な強さを誇っていた。

 

そのジョンソンが塁間を走ると、スラッと伸びた足が

大股で走り抜ける。

 

ものすごい速さだった。

数歩で次の塁にたどり着くような感覚で

速く、かっこよかった。

 

野球選手にはいないかっこよさだった。

 

陸上選手からの流入は戦力になるはずだ。

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